第2話 激情の告白
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
ろうさ」
瑞貴はあっけらかんと言う、すばるの言葉に少なからず胸が痛んだ。桃香が短い悲鳴のような声を上げているが気にもならない。
「ちょっ、ちょっと待て!白石、誤解だ誤解!ルームシェアだよ!しかもそいつの恋愛対象は男だし、生活時間も全然違うから顔を合わせることもほとんどないし!」
「あははっ!桃香さん必死すぎ〜」
(あれ?なんで私、誤解してほしくないんだろ…)
狼狽しながら必死に弁解する桃香に瑞貴は嘘を感じなかった。それどころか愛しいという想いが湧き上がってくる。
「都市部で一人暮らしって金かかるもんな。俺も友達とルームシェアしてるよ」
「そっ、そうなんだよ〜」
瑞貴は桃華に理解を示す。目を少し細め、柔和な表情で彼女に笑いかけながら。桃華は彼の誤解が解けたことに安堵の溜め息をついた。
「へえ〜?そんな顔もするんだ?白石さんって本当に桃香さんのことが好きなんだねっ!」
「うん、大好きだ。会えて嬉しいよ」
「白石それ以上、告るな!恥ずかしいだろっ?!」
慌てふためく桃香に、してやったりの顔をするすばる。仁菜は口出しするタイミングを伺っているようだが、瑞貴が桃香の話をする前より疑心は減ったようだ。
「白石さん!井芹仁菜です、えっと…ボーカルやってます。桃香さん好きに悪い人はいません。よろしくお願いします!」
「仁菜…お前…」
俯きがちだった視線をしっかりと瑞貴の顔に向け、しっかりと自己紹介をする仁菜。その瞳には同志に向ける輝きが宿っていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ