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八条学園騒動記
第七百六十五話 感謝されずともその十一
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「大して変わりません」
「そうなのですね」
「私はそう考えます」
「麻薬ですか」
「言うなら自己満足がです」
 その感情がというのだ。
「麻薬でして」
「その人にとって」
「何もせずに」
「自己満足に浸って」
「それに溺れてです」
「生きているだけで」
「徳を養わず」
「どうした努力を行わず」
「それで、です」
 そうした人生を送りというのだ。
「最後はです」
「餓鬼になり」
「今は餓鬼道にいます」
「そうなのですね」
「自己満足、自信と言うべきでしょうか」
「自信はあるべきですね」
 ラメダスはこう答えた。
「やはり」
「はい、自信もなさ過ぎると」
「よくないですね」
「何をするにもおどおどしていて」
「かえって失敗しますね」
「そうなります、臆病になり過ぎます」 
 何をするにもというのだ、セーラはそうした人を見てきたことがあるので思い出しながらそのうえで話した。
「そして失敗します、また自分自身をです」
「悪く思って」
「否定的になるので」
 だからだというのだ。
「よくありません、ですが」
「自己満足は、ですね」
「時としていいですが」
「自分を保つ為に」
「自信を持つことはいいことですね」
「ですが」 
 セーラはそれでもと言った。
「過信はよくないですね」
「はい」
 ラメダスは一言で答えた。
「それは」
「それは軽率になり」
「やはり失敗の元になりますね」
「絶対に出来ると思い」
 物事を行う時にというのだ。
「それで、です」
「注意力が散漫になり」
「迂闊な行動につながり」
 そうなってというのだ。
「失敗します、また傲慢にもなり」
「よくないですね」
「そうです、ですが何もしないで」
「出来ないで」
「何も持っていないのに」 
 そうであってもというのだ。
「自己満足しかなくです」
「それに浸ってばかりですと」
「麻薬です」
「脳内にあるですね」
「本来脳内の麻薬は何かをしてです」
 そうしていてというのだ。
「自然に出てです」
「高揚感を抱いて」
「そして自分を高めもします」
「創作でよくなりますね」
 ベッキーが言ってきた。
「そうですね」
「はい、漫画でも小説でもです」
「創作している時に」
「その時にです」
 まさにというのだ。
「脳内で分泌され」
「所謂ドーパミンですね」
「ですが」
「今お話している人は」
「勝手に自分は偉いと」
 何もせずにというのだ。
「勝手にです」
「それもこの世で最も」
「勘違いして」
「自己満足という麻薬に浸り」
「何もせず生きていて」
 そうであってというのだ。
「徳分を養わず」
「悪いものばかり備え」
「甘やかされる中で」

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