第七十九話 最強の魔神達その三
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「目を離すとさぼるからな」
「うちはええと思うけど、別に」
「それは綾乃ちゃんが優し過ぎるんや、あの四人は私が見てもな」
「怠け者なん」
「いい加減でな」
そうであってというのだ。
「ほんまな」
「あかんのやね」
「そや、それで彼はな」
太宰はというのだ。
「あの四人にも注意するからな」
「ええんやね」
「そのことも有り難い」
こう言ったのだった。
「彼は」
「若しうち等だけやと」
「やっていけてもな」
勢力としてというのだ。
「それでもな」
「今みたいにはやね」
「いかんかったわ」
「そういうことやね」
「政のことはな」
「ほんまそやね」
「若しもな」
それこそというのだ。
「太宰が他の勢力におったら」
「その勢力がうち等みたいになってて」
「かなりのもんになってた」
「そやね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「彼がいてくれてや」
「うち等助かってるね」
「かなりな」
「天下の宰相やと言われてるが」
「文字通りにやね」
「そや、それで私達もな」
リーは確かな声で言った。
「この塔にも行けてる」
「一ヶ月の間でも留守に出来てるね」
「そういうことや」
「自分等が少しの間でも十人全員国を空けたら」
施が言ってきた、その十人が全員神星の者であり言うまでもなく勢力の柱であるから言っているのである。
「普通に考えるとな」
「どうなるか」
「わからへんな」
「政のこともあるし」
「自分等もそれぞれ政の要職にあるしな」
「うちなんか棟梁やし」
即ち国家元首である、その為綾乃を光皇と呼ぶ者すらいる。彼女が光の力を持っていることから来ている言葉だ。
「棟梁がずっと国を空けるとか」
「一月もな」
「それだけでかなりのことやね」
「しかも大宰相とか各大臣、最高裁長官とかな」
「ほんまに国の要職ばかりやし」
「その十人がや」
「全員一時的にも国を空けたら」
「本来はな」
「国が動かん様になるね」
「そして何かあった時はな」
有事と言われる様な時はというのだ。
「どないして対処するか」
「わからへんね」
「そや」
まさにというのだ。
「その時は」
「それでやね」
「太宰が留守を守ってくれてな」
そうであってというのだ。
「国をちゃんと動かしてくれるから」
「有り難いね」
「普段も有り難くてな」
「こうした時は特に」
「ほんまな、しかしな」
施はここでこうも言った。
「何でもかんでも太宰やとな」
「あかんね」
「一人の能力に頼り過ぎたら」
そうなると、というのだ。
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