第一章
[2]次話
避妊失敗
サラリーマンの福山武士はそろそろ三十歳になるが交際相手の同じ職場の近藤英梨とまだ結婚するつもりはなかった、それでだった。
いつも避妊はしていた、コンドームは絶対に使用していた。それで英梨にも言うのだった。
「三十を過ぎてからでいいよね」
「結婚は」
「それからでもね」
「まあ私も三十になったらね」
英梨もそれならと答えた。すっきりした顎ではっきりした大きな二重の切れ長の目に形のいい眉と鼻を持っている。一五六位の背で胸は大きく脚はラフな部屋ぎのズボンでもわかる位奇麗である。
「結婚するつもりだけれど」
「今はいいんだね」
「まだね」
こう武士に答えた、武士は太く大きな眉で明るい感じの目である。細面で口は大きく黒髪の左右を短くして上を伸ばしている。背は一七七ありジム通いが好きな為筋肉質である。
「いいわ」
「じゃあお互い今は」
「ええ、否認してね」
「三十になったら結婚して」
「子供作りましょう」
こう話して同居してだった。
カップルで楽しく過ごし避妊もしていた、だが。
ある日英梨はふと吐き気がしてまさかと思って自分で検査してみると。
「妊娠してるわ」
「えっ!?けれど」
「あなたコンドーム使ってね」
「英梨ちゃんもだよね」
「ペッサリー使ってたわ」
「そうだよね」
「もっと言えばね」
英梨は武士に同居しているマンションの中で話した。
「危険日は外でだったね」
「出してたよ」
「そこまでしていたわね、言うけれどね」
英梨はさらに話した。
「私男の人は三次元はあなただけだから」
「他は二次元だね」
「ええ、浮気は二次元限定よ」
「二次元はどうでもいいから」
武士にしてもだ。
「僕だって二次元の奥さんいるし」
「まどかちゃんよね」
「魔法少女のね」
「中の人が煽り演技得意な」
「あの娘だよ、けれど三次元は」
それはというのだ。
「英梨ちゃんだけだよ」
「お互いね、だからね」
「驚くよね」
「妊娠したなんてね」
「うん、けれど妊娠したなら」
それならとだ、武士は英梨に覚悟を決めた顔で述べた。
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