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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第96話 ヨシュアの過去
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社について話をする、そしてその後にヨシュアに聞かされた話を皆にも話した。


 ただ結社に誘われたっていう話は言わなかった。言えないよ、こんなこと……


「……というわけよ」


 あたしの話を聞いた皆は固まってしまっていた。無理もないわよね、あたしだっていまだに信じられないもの。


「そんな……そんな酷いことをして更になかったことにされたんですか!?」
「信じられないわね……」


 ティータはショックを受けた様子を見せシェラ姉も動揺を隠せていないようだ。


「とんでもない話を知ってしまったね、これは間違いなく国家機密レベルの内容だ」
「ああ、もしこれを誰かに話したとバレたら一生を牢屋で過ごす事になるだろうな」


 オリビエはハーメルの件は国家機密だと話しジンさんも頷いた。あたしでもこれを誰かに話したら拙いっていうのは分かるわ。


「だがあくまでヨシュアの話で得た情報なんでしょ?信憑性はあるの?」
「あたしも分からないわ、でもヨシュアのあんな恐ろしい顔は初めて見た……」


 フィーがヨシュアの話は本当の情報かと尋ねてきた。あたしもそれは分からなかったけどヨシュアの憎悪に染まった目を思い出して思わず震えてしまった。


「オリビエさん、貴方はエレボニア帝国の歴史などに精通していると見えます。なにか心当たりは無いですか?」
「……百日戦役が休戦で終わった後、一人の将軍が軍法会議によって処罰を受けたという記録があったね。もしそれがヨシュア君の話に合った人物なら話の信憑性は高いと思う」


 リィン君がオリビエに心当たりは無いかと話を聞くと、オリビエは百日戦役後に将軍が一人処罰されたと話した。


「……」
「クローゼさん、大丈夫ですか?」
「あ……はい、すみません」


 ずっと黙っていたクローゼに気が付いたエマが心配そうに声をかける、するとクローゼはハッとしたように顔を上げて頭を下げた。


「ごめんなさい、どうしても頭の中が整理できなくて……」
「無理もない、なにせ君の祖母であるアリシア女王陛下も無関係ではないからな」
「あっ……」


 クローゼは苦しそうにそう呟くとジンさんは内心を察したのかそう話した。それを聞いたあたしはアリシア女王は帝国との戦争を休戦にするためにハーメルを切り捨てたという話を思い出した。


「リベール王国を守る女王としてお婆様は正しい判断をしたというのは理解してます。でも心の何処かでそのせいでヨシュアさん達のように苦しむ人も出てしまったと思ってしまうんです」
「クローゼ……」


 あたしは涙を流すクローゼを見て何も言えなかった。


「……とにかくこの話はここでとどめておきましょう。正直私達が知
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