第96話 ヨシュアの過去
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自分がやった訳ではないと話すルシオラ、それに彼女がその気なら二度と目覚めないようにできたと話す。
「仮にそれが事実でもロレントの町を恐怖に陥れたのは変わらない。ここで拘束させてもらうぞ」
「あら、貴方……なるほど、貴方がそうなのね」
俺がそう言うとルシオラは意外そうな顔を見せた。
「なんだ、その顔は?俺の事を知ってるのか?」
「ええ、知ってるわ。だって貴方、彼のお気に入りなんですもの」
「彼?ブルブランの事か?」
「いえ彼じゃないわ、まあブルブランやヴァルターも貴方を気に入っているみたいだけど……正直可哀想に思うわ、あんな人物に執着されることになるなんて」
「何が言いたいんだ、何を知っている?」
「これ以上話すことは無いわ。実験のデータは取れたしシェラザードにも会えた、私はここで失礼させてもらうわね」
俺の問いには答えず鈴を鳴らすルシオラ、すると大木に埋め込まれていたゴスペルが消えてしまった。
「待ちなさい!」
「シェラザード、いずれまた会えるわ。今日はもう一人のゲストの方を相手してあげて頂戴」
シェラザードさんがルシオラを捕まえようとする、だがそこに投げナイフが飛んできたので彼女は後ろに飛んで回避した。
「殺気を感じなかった、一体どこから……」
「シェラ姉、大丈夫!?」
シェラザードさんに駆け寄るエステル、だがそこに何者かが降り立った。
「えっ……」
だがエステルはおろか俺達もその人物を見て動きを止めてしまう。何故なら……
「ヨシュア……?」
「久しぶりだね、エステル」
その場に現れたのはエステルが探し続けていたヨシュアだったからだ。
「ヨ、ヨシュアなの……本当にヨシュア?」
「うん、僕だよ。エステル」
「ヨシュア……ヨシュア!」
エステルは駆け寄ってヨシュアに抱き着いた。
「ヨシュア……バカ!バカバカ!どれだけ心配したと思ってるのよ!!」
「ごめん、エステル……」
ヨシュアもエステルを抱き返した。唖然としていた俺達だったがハッと思考を変えた俺はエステルの元に駆け寄った。
「エステル、一旦離れるんだ!」
「遅いよ」
だがヨシュアはエステルと共に霧に隠れてしまった、そして一瞬でその姿を消してしまった。
「エステル!?」
「クソッ、なにやってんだ、俺は!」
シェラザードさんが叫びアガットさんが悔しそうに歯ぎしりする。あまりの速さにジンさんですら反応できなかった。アレがヨシュアの本気か……
「エマ!エステルの居場所は分かるか!?」
「はい、魔法でサーチしました。少し遠いですがこの森にいます!」
「なら直ぐ
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