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邪教、引き継ぎます
第四章
41.白く輝く地・ロンダルキアへ
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ピクピク動き、声をわずかに漏らすだけ。言葉は出てこない。

 子供は足を、一歩、二歩と、出してきた。
 それはあまりにも弱々しく、膝は震えていた。

「あっ」

 フォルが声を出し、走る。子供が倒れることを察したためだった。
 間に合った。
 フォルは子供の体を両手で抱えた。

「すみま……せん……」

 やっと言葉を絞り出したその子供の体は、細く、非力なフォルの腕にも軽く感じた。

「大丈夫です。あなたは、なぜここに? まだ他にどなたかいらっしゃるのですか?」
「ぼく……だけです……お師匠様が……ぼくに、生きろと……最後の力で……」

 フォルはその言葉で理解した。

「私と、同じですね」

 目から、雫がこぼれ落ちる。

「一緒に、帰りましょう。ロンダルキアへ――」
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