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夢幻水滸伝
第三百六十二話 戦のタイムリミットその六

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「そうせんとあかん、それでや」
「このまま戦っていきますね」
「そうするで、そしてな」  
 そのうえでというのだ。
「勝機が見えたらな」
「その時にですね」
「攻めるわ、腰を据えてな」
 そうしてというのだ。
「このままや」
「戦いますね」
「そうするで」
 今は指揮に専念していてそのうえでこう言った、戦は続いていたがそれは膠着して進展がなかった。
 トウェインは地図も確認した、昼食の時に戦線の地図を開いてそこに両軍の駒を置いていた。その地図を見てだった。
 トウェインは昼食のハンバーガーを食べつつだ、顔を顰めさせた。
「ちょっとな」
「あきませんね」
 ガーランドも地図を見て言った。
「ほんまに」
「これといってな」
「打つ手がないですね」
「全ての戦力を投入してるが」
 地面の上に拡げたその地図を星の仲間達と共に囲んで言った。
「しかしな」
「それでもですね」
「逆に言えば全ての戦力を投入してな」
 そうしていてというのだ。
「余裕がない」
「そうですね」
「相手も同じや」
 メルヴィル達東軍の配置された駒達も見て言った、彼等の駒の色はメルヴィルの色である橙色でトウェイン達西軍は彼の色である黄色だ。
「ほんまな」
「お互い全戦力を出していて」
「それでな」
 そうしていてというのだ。
「余裕がない、予備戦力もや」
「投入していますね」 
 ガーランドは眉を曇らせて応えた。
「両軍共」
「そや、しかしな」
「予備戦力を投入しても」
「中々な」
「戦力は変わらへんですね」
「そうした状況や」
 まさにというのだ。
「厄介なことこの上ないわ」
「そうですね」
「それでな」
「この状況をどうするか」
「そのアイディアもな」 
「出えへんですね」
「辛いな、このまま戦ってもタイムリミットになる」
「燃料も弾薬も消耗が続いてます」 
 ミッチェルが難しい顔で言ってきた。
「そしてそれと共に」
「軍事費もな」
「減っています」
「そやな」
「議会は緊急予算を組んでくれそうですが」
「間に合わへんな」
「どうやら」
 こうトウェインに答えた。
「明日にでも可決してです」
「わいのとこに書類が来るな」
「そうなりますが」
 それでもというのだ。
「やはりです」
「タイムラグが出来るな」
「ここまで飛行機で書類を送っても」
 そうしてもというのだ。
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