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ポケットモンスター対RPG
第20話:依頼拒否の代償
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マドノ率いる勇者一行による経験値稼ぎを目的とした雑魚狩りの陰惨な惨状を知り、モンスター存続の為に魔王に叛旗したアム。
そんなマドノ率いる勇者一行を解雇され、行く当ても無くグートミューティヒに拾われたマシカル。
その2人を連れ、ポケモンとポケモントレーナーの地位を改善する為に魔王軍と戦い続けるグートミューティヒ。

が、彼らが行える事はただ1つしかなかった。
「何かお困りな事はありませんか?」
グートミューティヒの質問に困惑するマシカル。
「え?そうやって地道に探して回ってるの?」
一方のアムは既に慣れているのか、マシカルの焦りなどどこ吹く風である。
「いつも通りの事よ。不思議がる事は無いわ」
その間、グートミューティヒがある学者と交渉したらしく、
「未発見の花が向こうに山にあるらしいから、採りに往って来て欲しいんだと」
「華?」
「どこの山の事よ?」
グートミューティヒが指差した方向を視て、マシカルは少し蒼褪めた。
「あの山は確か……」
「ん?何か知ってるの?」
「そうだ!この依頼、1度マドノに拒否された依頼だった!」
マシカルの証言にグートミューティヒは驚き、アムは呆れた。
「え!?花を採りに往くだけでしょ?何でそのくらいで怯えてるの?」
「どうせ、『レベルが足りない』だの『経験値稼ぎに向いていない』だのと駄々を捏ねったんでしょ?」
アムが呆れながら言った冗談に対し、マシカルは答える事が出来なかった。
(ある!この中に答えが!)

その後、この山に暮らす魔王軍側のモンスターの妨害を数回受けるも、そこまで苦労する事無く例の花を手に知れた。
「やはり断るべきじゃなかったね。それなりの強さがあれば、ポケモンがいなくても採りに行ける場所に有ったのに」
グートミューティヒの何気ない言葉に頭を抱えるマシカル。
「……仰る通りで……」
一方のアムは、逃げ出すモンスターの姿を視て、この山にはボスモンスターらしき存在はいないと確信した。
「どうやら、群れからはぐれた流れモンスターがこの山で新たな群れを作る最中だった様ね?」
「それって!」
「恐らく、このまま流れモンスターがこの山に集結して、ボスモンスターを有する群れになったら。この山は間違いなくダンジョン化してたわ」
「じゃあ、僕達は図らずもそれを阻止したって事か?」
グートミューティヒとアムのやり取りを聴いて、マシカルは更に頭を抱えた。
「マドノ……あの時何でこの依頼を断ったの?」

グートミューティヒは、依頼された花を持って依頼主である学者の許を訪れた。
「おや?依頼してからまだ3日しか経っていませんよ」
「いえ。こう言う事は早い方が良いと思いましたので」
「それは助かります」
花を受け取った学者は、ポロっとマドノへの愚痴をこぼした。

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