第一章
[2]次話
犬のガム
今国咲家の愛犬であるトイプードルのふわりは一家の主で工事現場の作業員をしている文太から犬用のガムを貰って喜んでいた。
「じっくりと噛めよ」
「ワンワン」
ふたりは尻尾を振ってガムに跳び付いてだった。
とても嬉しそうに噛みはじめた、文太はその彼女を見つつ妻の百合子に言った。
「ふわりはガム好きだな」
「そうよね」
妻も確かにと頷いた。
「いつもあげたらね」
「大喜びで噛むな」
「ガムは犬用もあって」
それでというのだ。
「うちは時々買ってね」
「ふわりにやるな」
「ええ、そういえば洋介がね」
一家の息子である彼がというのだ。
「子供の頃からガム好きよね」
「今も時々噛むな」
「オキシトールガムもね」
「ガムはあれだな」
夫は妻に言った。
「お菓子で甘くてな」
「それで洋介も好きなのよ」
「ずっと噛めるしな」
「それだけで退屈凌ぎになるしね」
「俺の友達でな」
文太はさらに話した。
「煙草止めたくてな」
「ガム噛む様になったの」
「そして煙草の代わりに噛んでたらな」
そうすると、というのだ。
「止められて歯もな」
「ああ、奇麗になったのね」
「ガムってずっと噛むだろ」
そうするというのだ。
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