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烏と少女の愛情
第二章

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「だから一緒に遊んでいい?」
「いいわよ、行って来なさい」
「それじゃあね、パイ遊ぼう」
「カア」
 笑顔で応えてパイに声をかけてだった、外に出てパイと一緒に遊んだ。母はそんな娘と彼女の友達を見て笑顔になった。
 その話を聞いてだ、同じオーストラリアのタスマニア島で暮らすブルーム家の主婦キャメロンブロンドの長い髪の毛にグレーの目の美女は思った。仕事は彼女の家と同じだ。
 家にいる同じカササギウフエガラス、ペンギンと名付けた彼が家の子供達と一緒に遊んでいるのを見て自分も外に出てその中に入ってルーシー達のことを子供達に話した。
「私達みたいなお家がよ」
「他にもあるんだ」
「それもオーストラリアに」
「そうよ」
 こう話した。
「面白いわね」
「そうだね」
「本当にね」
 二人の息子のトーマスもジョンも言った、夫のダンリーそのままの黒髪と青い大きな目を持っている。二人共まだ小学生である。
「お話を聞いたらね」
「そっくりだね」
「ペンギンとね、烏もね」
「カア」
 自分達に懐いている雄の彼も見て話した。
「人に大事にしてもらって一緒にいたら」
「家族だね」
「家族になるんだね」
「そうよ、あの娘はどうかわからないけれど」 
 パンはというのだ。
「ペンギンは自分を人間と思ってるわね」
「そうなんだ」
「烏じゃなくて」
「だからいつもね」
 今の様にというのだ。
「私達と一緒にいてお家で暮らしてるのよ」
「そうなんだ」
「そうしているんだ」
「だからね」 
 それでというのだ。
「これからも一緒にね」
「暮らしていくんだね」
「ペンギンと」
「家族としてね、そうしていきましょう」
「そうだね」
「そうしていこうね」 
 息子達は笑顔で頷いた、そうしてだった。
 一家でペンギンと遊んだ、彼は遊んでいる間そしてその後も家族とずっと一緒にいた。家族と離れることは決してなく一家もそんな彼を笑顔で見ていた。


烏と少女の愛情   完


                 2024・8・21
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