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星河の覇皇
第八十七部第一章 シャイターンの復活その六十八

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「戦力の再編成を急ぐ、そしてそれが整ってからな」
「反撃に転じますね」
「オムダーマン軍に対して」
「そうしますね」
「そうだ、その頃にはオムダーマン軍もアバダン星系の基地化を進めてあの星系を拠点にしているが」
 このことは確実だがというのだ。
「しかしだ、我々もだ」
「戦力の再編成を終えて」
「反撃出来ますね」
「その状況になっていますね」
「だからですね」
「今はそれに徹する」 
 戦力の再編成にというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「その様にしましょう」
「今は」
「あえて攻めず」
「そうする」
 こう言ってだった、シャイターンは戦力の再編成を進めさせた、その中で。
 アブーとフラームは彼にこう言ってきた。
「兄上、敵の攻撃ですが」
「正体不明の攻撃ですが」
「兄上はもうおわかりとは」
「流石と言うべきですが」
「私だからわかることだ」
 これがシャイターンの返事だった。
「あれが潜水艦だとな」
「隠密行動に長けた艦ですか」
「オムダーマン軍はそれを開発していて」
「密かに実用化していてですか」
「戦争に投入していましたか」
「そうだったのだ」
 まさにというのだ。
「そしてだ」
「投入してきましたか」
「兄上がおられない時に」
「左様でしたか」
「私だから見破れると言ったが」
 シャイターンはこうも言った。
「逆に言えばだ」
「兄上がおられない」
「その時なら投入出来る」
「そしてその機会を逃さず」
「実際に、だったのですね」
「そうだったのだ」
 まさにというのだ。
「アッディーン大統領はな」
「左様ですか」
「そしてそれによってですか」
「我々はここまでやられた」
「そうでしたか」
「迂闊だった」
 シャイターンはここでこうも言った。
「まさかあそこで私がな」
「倒れられた」
「そのことですか」
「そのことを言われますか」
「無念だ」
 こうも言った。
「実にな」
「そうですか、ですが」
「病気は仕方ないです」
「どうしてもなるものです」
「人ならば」
 弟達はこう兄に話した。
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