第八十二話 三人でのひのきしんその二十六
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「本当にね」
「気をつけます、あの子嫌いだと普通に全否定ですが」
もう何の躊躇もなくです。
「それでもですか」
「そうした子でもね」
「否定しないことですね」
「そうだよ」
「その人がどうでもですね」
「その人の悪い部分はしない」
それはというのです。
「その人に対してもね」
「それが大事なんですね」
「よく自分がやられたらどうだってやるお話があるね」
「はい、あります」
漫画でもです、ですから私もそれはわかりました。
「私も読んだりしたことがあります」
「現実でもあるよね」
「そうですよね」
「これは一見相手の人に効果がある様でね」
「いじめっ子をいじめたりですね」
「仏教だと鬼子母神のお話だね」
あの子供を護る仏様のお話だというのです。
「自分がやられてどうか」
「あのお話もそうですね」
「相手を考えて自分も顧みる」
「そうしたお話ですね」
「けれどこれは相手を時として必用以上に傷付ける場合もあるし」
「自分も悪いことをするので」
「あまりね」
どうにもというのです。
「しない方がいいよ」
「そうなんですね」
「そうしたことは諸刃の剣だから」
「自分にとってもよくないですね」
「そして相手を最悪立ち直れない位に傷付けるからね」
幾らその人の悪い面をなおそうとしてもです。
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