第二十八話 侮りその七
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「残念なことに」
「我々に奴等と接点を持つ者はいないからな」
「だからですね」
「それでだ」
その為にというのだ。
「よく知らないな」
「調べることも難しいですね」
「困ったことだ」
ギルはインサーンに苦い声で述べた。
「全く以てな」
「そう言われると確かに」
インサーンも否定せずに答えた。
「その通りですね」
「そうだな」
「彼等のことはです」
「どうしてもな」
「私達に直接接点のある人はいないので」
「知らないな」
「そして調べにくいです」
「全く以てな」
「その通りです」
「だから困っている」
ギルはまさにと述べた。
「あの者達の情報収集についてはな」
「敵を知ってこそ動けます」
ネロはこのことを指摘した。
「ですから」
「それでだな」
「はい、我々はこのままではです」
ギルにさらに話した。
「あの者達に何も出来ません」
「文字通りにな」
「左様です」
「そうしている間にな」
牙鬼は怒った顔で話した。
「連中は動いてくるよな」
「充分考えられますな」
ネロもまさにと答えた。
「そうすることは」
「どうする?威力偵察って形でな」
ゼットはその目を鋭くさせて話した。
「実際に戦って相手を見極めるか」
「それはあまりにも危険ですぞ」
晦はゼットに提案にどうかという声で答えた。
「ゼット殿なら生きて帰れてです」
「敵のことがわかってもか」
「奴等が恐ろしく強いことは事実です」
「だからか」
「はい、迂闊に戦ってはです」
そうすると、というのだ。
「こちらがです」
「やられるか」
「そうした者が多く出ます」
「そうだな」
ゼットは晦の言葉に確かにと頷いた。
「その通りだな」
「はい、ですから」
「威力偵察は止めることだな」
「そうすべきかと」
「じゃあそうするな、しかしな」
「相手のことはですな」
「知らねえとな」
「彼等の下にスパイを送り込むにも」
マッジョはどうにもという声で述べた。
「それもです」
「難しいというか無理だな」
「はい」
ゼットに対して答えた。
「彼等の居場所は異空間ですし」
「兵隊もいないみたいだしな」
「ですから」
その為にというのだ。
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