第76話「4号ことダークネス・ブリリアンスという女は、この時を待っていた」
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ハメとなる。
葛藤は、それだけではない。
軍人としての自分を優先か、森雪のみを優先か。トロッコ問題のようなものである。
その時である。
ガミラスの船外服を着用した森雪が、ガミラス艦の後部甲板に立っていたのだ。
ヘルメットを外した森雪は古代へ微笑んだ後、上空一万メートル以上の高度からそっと身を任せた。宙を舞い、風に流され、乱流に弄ばれながら、地表に落ちていく。
自分なんかの為に…ッ。
目を見開く古代は涙を流すと、ガトランティスの王に強く返答した。―――選ばない!、と。古代はスロットルを全開にし森雪のもとへ向かうと、気絶している彼女を抱き寄せた。
ルールに変更はないと怒る「大帝ズォーダー」は「蘇生体」を使い、ガミラス艦の機関部を「蘇生体」で以って爆破、ガミラス艦は機関が停止、惑星の崩壊に巻き込まれてしまいそうになった。
最も、惑星の崩壊に巻き込まれなかった。
ガミラス定期便は無事で、古代と森雪も無事。
無事なのは何故か。
それは〈ヤマト〉が、惑星シュトラバーゼの内核コアに波動砲を撃ったからである。
波動砲は星を、たった一撃で死に至らせる兵器だ。しかし、それを撃たられた惑星シュトラバーゼは死ななかった。
それは何故かというと、消失したからである。隣接次元へ質量を転移していた「裂け目」を塞ぎ、そこへ波動砲で以って惑星規模のエネルギーを投入したからこそ、質量転移の許容値を超えた果てに消失したのだ。その結果が等価として、惑星シュトラバーゼを消失するに至った。
こうして、一行はシュトラバーゼ宙域を後にする。
続いて、人への催眠効果があるばかりか波動エンジンに悪影響を与える、"宇宙蛍"が艦内に侵入するアクシデントが発生。
一時はあわやと言うところまで行ったが、キーマン中尉の協力により難を逃れることに成功した。
その後、惑星テレザートから特殊エネルギー波でのメッセージ通信が〈ヤマト〉にもたらされたのだが、程なくガトランティス艦隊と思われる敵の急襲を受け、ワープしたところ波動機関を暴走させる特性を持つ異空間に転移してしまい、待ち伏せていた敵の猛攻を受ける。
空間内に存在したアーケリアスが創ったと思われる円筒状構造物に逃れこんだ〈ヤマト〉は、再度ワープを実施し辛くも窮地を凌いだ。
更に、だ。
藤堂統括長官から敵の拠点と思われる白色彗星への接近と偵察を命じられたが、逆に白色彗星が突如としてワープしたことにより〈ヤマト〉の眼前へ出現、超重力で〈ヤマト〉を引きずり込み、破壊せんとしてきた。
同時刻、桂木透子が敵のスパイと判明し、キーマン中尉と保安部そして空間騎兵隊によって拘束。〈ヤマト〉はどういうわけか攻撃が停止された隙を衝くと、白色彗星か
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