第二章
[8]前話
「私もお父さんもまさかと思ってお医者さんに診てもらったら」
「アレルギーって言われたの」
「海老アレルギーって」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「直美には海老を出さないのよ」
「だからなのね」
直美はここまで聞いて言った。
「海老を使うお料理も」
「あんたが食べる分はね」
「海老を入れないで」
「それでまずはあんたの分を作ってね」
そうしてというのだ。
「その後でね」
「海老を入れてなのね」
「皆の分作ってるの」
「そうしてるのね」
「海老のエキスでもね」
それでもというのだ。
「危ないのよ」
「アレルギーには」
「だからね」
「私にはそうしているのね」
「それであんたは海老アレルギーだけれど」
母はさらに話した。
「アレルギーは色々あるの」
「海老だけじゃないの」
「鯖だったりすることもあるし」
この魚の場合もというのだ。
「卵やお蕎麦にもよ」
「アレルギーがあるの」
「だから何かのアレルギーってわかったら」
その時はというのだ。
「もうね」
「その食べものは食べたら駄目なのね」
「そうよ」
絶対にとだ、母は保美に話した。
「何があってもね」
「最悪死ぬこともあるから」
「そうよ、だから直美にはね」
「海老は食べさせないのね」
「お弁当でも普段でもね」
「そうなのね」
「学校の給食でも先生にお話してるから」
そうもしているというのだ。
「海老はアレルギーがあるからって」
「そうなのね」
「これからもそのことは気を付けて」
そうしてというのだ。
「お母さんも作っていくからね」
「直美のご飯を」
「そして直美自身にもね」
本人にもというのだ。
「気を付けてもらうわ」
「自分のことだから」
「そうしてもらうわ」
「そうなのね」
「いいわね、直美も」
下の娘本人にも話した。
「海老には気を付けてね」
「うん、そうするわ」
直美は素直に答えた、そしてどんな時も海老を食べないでいた。するとそれだけ危険がなく幸せに暮らせたのだった。
姉妹でお弁当が違う理由 完
2024・8・20
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