第45話
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「おい、あの女―――――!?」
「…………やっぱりな。ここでも、地下水路でも感じてたぜ。昨夜のステージと同じ――――――自分も他人も”物”として見てる温度のない視線をな。」
娘の容姿を目にしてナイトクラブでも見覚えがあったアーロンは血相を変えて声を上げ、ヴァンは真剣な表情で呟いた。
「…………なかなかの観察眼。いえ、貴方の場合は”匂い”ですか。せいぜいその嗅覚を無駄にせぬよう。――――――それでは。」
そして娘を腕に乗せたイシュタンティはその場から飛び去った。
「チッ…………余裕かましやがって。」
「はい…………わたし、まだまだです…………」
「フェリちゃん…………」
「…………ゲネシスも隙あらばと思ったが、そんな甘い相手じゃなかったな。」
「いえ、いいんです。みんな無事だっただけでも…………シャヒーナさん、大丈夫ですか?」
ゲネシスを奪還できなかったことに若干残念がっているヴァンに指摘をしたアニエスはシャヒーナに近づいて声をかけた。
「うん、ちょっと腕が痺れたけど…………――――――アニエスさん、ありがとね!」
「あ、ありがとうございます。…………ううっ、カメラを持ってきてれば!」
そしてアニエスとリゼットはそれぞれシャヒーナとマリエルの両腕を拘束している縄を解いた。
「で、馬鹿共はともかくこのデカイ植物はなんなんだ?」
「多肉植物の一種だろう。この輝き、もしかして――――――」
「―――――ビンゴだったか。良い場面は逃がしたようだが。」
大型の植物を見上げたアーロンの疑問にヴァンが自身の推測を答えた後あることを察したその時ナージェを連れたシェリド公太子がその場に現れた。
「…………ぁ…………」
「あ、貴方は…………」
「お姉のスカウトに来てた…………」
「シェリド公太子殿下…………!?」
予想外の人物たちの登場にヴァン達だけでなく、シャヒーナやマリエルも驚いていた。
「…………どうやらそちらも同じネタを追ってたみたいですね?」
「フフ、我が国とカルバードは昔から良き隣人だからね。その関係はカルバードがメンフィル・クロスベル連合の”属州”になっても、変わっていないんだよ。技術に投資、最近では映画音楽産業にも積極的に関わらせてもらっている。そんな中、怪しい動きを調べていたが…………――――――ナージェ、その植物かい?」
「ええ、アルカロイド成分を含む竜舌種の一種でしょう。やはり七耀脈に反応して活性化しているようです。」
ヴァンの問いかけに答えたシェリド公太子は発行している大型の植物を見上げながらナージェに確認し、シェリド公太子の問いかけにナージェは頷いて自身の分析を答
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ