第45話
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ひっ…………」
そこにもう一人の観光客が怒鳴り声を上げて二人を黙らせた。
「クク…………安心しろ、お前らはタダのエサだからよ。あの美味しそうな姉貴に女優なんかをおびき寄せるためのなァ。」
「でもちょっとくらい痛い目に遭ってもらうのもアリかもねぇ〜?」
「…………ううっ…………」
「あ、貴方たちは…………」
観光客達の目的を知ったシャヒーナは姉に迷惑をかけてしまったことに悲しみ、マリエルは怒りの表情で観光客達を睨んだ。
「ヒヒ、考えるだけで堪んねぇなぁ!何もかもメチャクチャにしてやろうぜ!」
「映画祭前の景気付けだ、お互い愉しんでいこうじゃないかぁ!」
「っ…………」
「そ、そもそもこの車、どこに向かってるんですか…………!?」
「…………アア…………?どこってそりゃ…………」
「…………あれ…………どこだったけぇ…………?」
マリエルの問いかけに対して観光客達は怪しげな黄金の瞳を輝かせながら答えた。
〜車内〜
一方その頃ディンゴと合流したヴァン達は車でシャヒーナとマリエルを拉致した観光客達を追跡し始めた。
「シャヒーナさん!マリエルさんまで………」
映像に映るシャヒーナとマリエルが拉致される様子を目にしたアニエスは声を上げた。
「監視カメラの画像だ。妹の方はベガス社からつまみ出された後、帰る途中で狙われたようだな。」
「そして注意しようとしたマリエルさんまでついでに………」
「オイオイ、完全に犯罪じゃねぇか。」
「あまりに異常、ですね。MK社の追跡調査で判明したメッセルダムの状況と似ています。」
ディンゴの話に続くようにアニエスは呟き、アーロンは真剣な表情を浮かべ、リゼットは自分が知っているあることとサルバッドの状況が似ている事を答えた。
「え…………」
「…………そうなのか?」
リゼットの話を聞いたフェリは呆けた声を出し、ヴァンは真剣な表情で訊ねた。
「ああ――――――あちらでも似たような”異様な争い”が頻発していたらしい。そして各方面が対応に追われる中で謎の小火で頻発し、映画祭は中止になった。」
「ハン、あまりにもネタが符号しすぎているってわけかよ。」
「そして消えてしまったとはいえ、メッセルダムは”A"の元本拠地――――――煌都であの人たちが倉庫を借りてたのは”サルバッド通運”という架空会社でした。」
「…………!そいつがあったか!」
「繋がってきたみたいです………!」
煌都での出来事を口にしたアニエスの話を聞いたアーロンとフェリは血相を変えて声を上げた。
「―――――今のところサルバッドにマフィアや半グレの兆候は掴めてねぇ。だがもし
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