第七百六十四話 悪より嫌なものその八
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「そこにあるものを学ばず他の誰もがどうでもいいと思うことを」
「批判しますね」
「その教団の仕組みなぞです」
組織としてのそれをだ。
「これもまた多少ではです」
「わからないですね」
「少し見ただけで」
「批判するのは」
「愚の骨頂です、自分は人が言わないことに気付いて言う自分は偉いと思っても」
そう勘違いしていてもというのだ。
「ですが」
「それでもですね」
「実はです」
その実はというのだ。
「全くです」
「そうです、何もです」
「わかっていないですね」
「表面だけを見て」
そうしてというのだ。
「わかるのか。三ヶ月位です」
「お世話になって」
「それでわかるか」
「三ヶ月程度ですね」
「そう、程度です」
まさにというのだ。
「それ位の歳月でしかないです」
「三ヶ月修行しても」
「その程度で入門のです」
「その入り口ですね」
「入門の」
それのというのだ。
「それに過ぎません」
「そこでわかった様にですね」
「言うなぞです」
「何もわかっていない証ですね」
「その人は天理教に入り」
この時代では連合全体に信者を擁し結構な勢力を持っている宗教である。日本からはじまったことで知られている。
「その三ヶ月で、です」
「そうなりましたね」
「親戚の人達は」
「更正をですね」
「離婚したといいますか」
セーラは眉を曇らせて述べた。
「逃げられましたが」
「奥さんにですね」
ベッキーが言ってきた。
「そうでしたね」
「働かないことはいいとして」
「ふんぞり返って偉そうに言う」
「そのことに耐えられなくなって」
「逃げられて」
「人間性の更正にです」
その為にというのだ。
「天理教の下で」
「三ヶ月ですね」
「修行の様なことをさせてもらいましたが」
それでもというのだ。
「しかしです」
「何もわかっておらず」
「かえってです」
「更正どころかですね」
「天理教の悪口をです」
「その仕組みの」
「しきりに言う様になりました」
そうなったというのだ。
「よい教えを知ることが出来たなぞです」
「思わずに」
「教会がどうだのです」
「どうでもいいことをですね」
「言う様になりました」
「そうですね」
「正しいものにはです」
決してという口調で言った。
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