第百三十九話 姉の忠告その八
[8]前話 [2]次話
「その場所に人がいなくなって駄目になるならな」
「なっていいわね」
「そうだよ、暴力振るう奴が支配する場所なんてな」
「駄目になった方がいいわね」
「むしろならないとな」
そうでなければというのだ。
「その方がおかしいんだよ」
「本当にそうよね」
「こうしたところにいたらそれだけでな」
「不幸よね」
「ああ、不幸ならな」
「そこから逃げて」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「幸せになることだよ」
「それが正しいわね」
「まあ暴力振るう奴が不幸になってもな」
越智は今度は冷めた目になって話した、その冷たさにはこれ以上はないまでに嫌悪に軽蔑が出ていた。
「俺はどうでもいいな」
「屑だからよね」
「屑が不幸になってもな」
「構わないわね」
「まともな人が幸せになってな」
そうしてというのだ。
「屑はな」
「不幸になるべきね」
「若し幸せと不幸の量が決まってるなら」
そう言われることがある、実際はどうかわからないが。
「屑がな」
「不幸を抱え込むべきね」
「この世の全てのな」
「それで普通の人が幸せに寝るべきね」
「そうだよ、ただな」
「ただ?」
「屑、悪いことばかりしてるとな」
そうした輩はというと。
「報い受けるよな」
「因果応報、自業自得でね」
「あれじゃないか?悪いことばかりしてるとな」
スナック菓子を食べている富美子に話した。
「悪いものが来るのかもな」
「そうなの」
「いいことにはいいものが来てな」
そうであってというのだ。
「悪いことにはな」
「悪いものが来るのね」
「それで不幸になるのかもな」
「それが因果応報ね」
「遊びで悪事ばかりしてる奴には誰も近寄らないしな」
「自分も何されるかわからないしね」
「大体性格悪い奴と付き合いたくないしな」
このこともあってというのだ。
「それでいい人は離れてな」
「悪いものが来るのね」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「不幸になるのかもな」
「幸せになりたいならいいことをする?」
「そうかもな。それにいい人も来るしな」
いいことをしていると、というのだ。
「それが徳になってな」
「いい人が来てくれて」
「そしてな」
「いいものも来て」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「幸せになるのかもな」
「じゃあ一日一善とかしていったら」
「幸せになるかもな」
「じゃあ私も」
「それで俺もな」
「幸せになりたいなら」
そう願うならというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ