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ハッピークローバー
第百三十九話 姉の忠告その六

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「災害はないことがな」
「一番よね」
「それで幸せだよ」
「本当に何もなかったら」
「それでな」
 そうであるだけでというのだ。
「幸せだよ」
「何もないのが幸せね」
「普通に生きられたらな、ただ生きていてな」
 越智はこうも言った。
「何もないなんてな」
「それもないわよね」
「生きていて何かしてるとな」
「何かあるわね」
「思わぬことだってな」
 それこそというのだ。
「あってな」
「中には不幸もあるわね」
「不幸なことがない人なんてもな」
 越智は富美子にビールを飲みつつ話した、二人ともかなり飲んでいて酒が回ってきていて顔が赤くなってきている。
「いないよ」
「そうよね」
「誰だってな」
 それこそというのだ。
「何かしら不幸があるものだ」
「そうよね」
「ただその不幸をどう乗り越えるか」
「それが問題ね」
「暴力振るう奴と付き合ったらな」
 所謂DV男である、人間の屑の一種である。
「どうするか」
「逃げるとか」
「暴力で心も身体も傷付けられてな」
 そうなってというのだ。
「下手したら殺されるのにな」
「逃げないでいたら」
「自分より体格もあって武器持っていてな」
 そうであってというのだ。
「そんな奴に向かえるか、そしてそいつが下手に権力あったらな」
「尚更悪いわね」
「最悪だろ」
「一人じゃどうしようもないわね」
「そんな奴からは逃げることもな」
「いいわね」
「俺だったらそう言うよ」
 越智は目を座らせて言った。
「暴力振るう奴は最低で徹底的に潰すべきだけれどな」
「自分一人だとね」
「どうしようもないからな、まずはな」
「逃げて」
「一旦安全な場所に行ってな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「そこから立て直すのね」
「そして暴力振るう奴もな」
 その輩もというのだ。
「容赦なくな」
「潰すって言ったわね」
「だからな」
「反撃するのね」
「法律でな、暴力は犯罪だからな」
 それ故にというのだ。
「出来たら逃げる前に証拠取ってな」
「そうしてよね」
「その証拠を弁護士さんやら警察に出してな」
「暴力振るう奴を成敗するのね」
「そうしたらいいんだよ、そうしたらそいつは社会的に抹殺されてな」 
 暴力行為は犯罪である、罪に問われない筈がない。
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