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ハッピークローバー
第百三十九話 姉の忠告その四

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「俺も」
「警棒って」
「だから危ないからだよ」
「護身の為に」
「俺素手だと弱いんだよ」 
 この場合はというのだ。
「素手でやり合う自信ないんだよ」
「そうなの」
「何か持ってるとな」
「野球だとバットね」
「バットはボールを打つものでもな」
 そうであってもというのだ。
「やっぱりいざっていう時はな」
「武器になるわね」
「だから持ってるとな」
「頼れるのね」
「気持ち的にも楽だよ、けれどな」
 そうであるがというのだ。
「何もない、素手だとな」
「不安になるの」
「俺はな、だから普通の時はな」
「警棒持ってるのね」
「夜道一人で歩く時は」
「成程ね」
「だからな」
 越智はそれでとだ、ビールをまた飲んで話した。
「トミもだよ」
「気を付けることね」
「気を付けて何もないならな」 
 そうであるならというのだ。
「もうそれで幸せだよ
「何もないことこそが幸せね」
「いきなり災害起こったら不幸だろ」
「地震とか台風とか火山の噴火とか」
「津波とか雷とかな」
「山火事もあるわね」
「大雨大雪ってな」
 越智はこうした災害の話もした、そうした災害のことを一通り思ってからそのうえで言うのであった。
「日本災害多いだろ」
「災害なら一通りあるわね」
「嫌なことにな」
「最近竜巻もあるし」
「土砂崩れもな」
「その災害が起きたら」
「それだけで不幸だよな」
「凄くね、特に地震ね」
 富美子はこの災害について実に嫌そうに話した。
「もう起こったらね」
「不幸の極みだよな」
「神戸だってね」
 自分達の学園があるこの街もというのだ。
「前の世紀で大地震あって」
「大変なことになったな」
「そうだったしね」
「東北だってそうだったしな」
「あの時はもっと酷かったわね」
「新潟も熊本もな」
「あと北陸も」
「特に地震があったらな」
 その時はというのだ。
「不幸だな」
「いきなり何もかもが滅茶苦茶になるから」
「だから何もなかったらな」
「それだけで幸せね」
「災害はどうしようもない」  
 越智は憮然としてこの現実を話した。
「起こったらな」
「その時は」
「けれど悪い奴から身を護る為にな」
「用心して何もなかったら」
「それならな」
 まさにというのだ。
「本当にな」
「それに越したことはなくて」
「幸せだろ」
「何もなくて安全ならそれで幸せ」
「そうだよ、何もないってな」
 身の安全が保ててというのだ。
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