黒星団-ブラックスターズ-Part11/奇怪な末路
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っそ、そんなものまで」
手で振り払っても、一切晴れる気配の無い煙の中、ブラックたちの姿を探し求めるサイトたち。なんとかその中をかいくぐって煙の外に出たが、思った通りブラックたちの姿は消えていた。
「逃がしたか…」
パルスブレイガーにも探知されていない。やはり今の煙に紛れて逃げたのだとシュウは確信する。
「けほっ、けほっ!ったく、あの嬢ちゃんたち間抜けそうに見えてやってくれるじゃないか!」
自分でも誇るようなことでは無いと思うものの、土くれのフーケとして名を挙げた分だけ腕にも目利きにも自身のある自分が出し抜かれたことに、マチルダは歯噛みする。
「結局、エメラル鉱石のこととかもよくわからないままだね…いや、今はひとまず構わないか。例の舞踏会に必要な目的のものも、スカロンさんたちの知り合いであるあの子たちの事件も、首謀者がああなった以上、もうこれ以上誰かが困るってことはないと思う」
ムサシは、まだわからないことがあることについて思うところがあったものの、これ以上事件が深刻化することはないだろうと悟った。
「でも…ムサシさん、あいつらの名乗ってたブラックスターズって」
「知ってるのかい?」
サイトはブラックスターズ…いや、ブラックスターについて話していく。
ブラックスター。
自分の師匠であるウルトラマンレオが当時の地球で最後に戦った暗黒惑星の名前だ。その星の星人、『ブラック指令』が円盤生物と呼ばれる怪獣を用いて、防衛チームMACを壊滅、果ては当時のレオの恋人をはじめとした多くの人たちの命を奪った悪名高き存在だ。
だとしたらあの女は、あのブラック指令の同族に違いない!そして黒服の男を追っていたシルバとノヴァという少女。あの子達もそれぞれ円盤生物『シルバーブルーメ』と『ノーバ』と特徴が合致しているのだ。名前だって人間っぽく変えてはいるが、ほぼそのままである。まさか人間の姿になれるとは思わなかった。
いや、そもそもあのブラック指令に、同族がいたなんて話は聞いたことがない。存在していたとしても、てっきりレオの手でブラックスターと共に死滅したとばかり思っていたのだが…現に今、彼女らは…いや、奴らは存在している。それも人間の姿そのままで。
…が。同じく話を聞いていたシュウは訝し気な表情を浮かべていた。
「平賀、その事例が事実だとしても、正直あの女たちが次なる脅威になるとは、いくら俺でも考えにくいぞ。
あんな連中…特にあの間抜けなリーダーにそれができるか?」
それを言われてみて、サイトは沈黙する。
これまでブラックたちは、自分たちの敵になり得そうな行動自体はとっていた。でも実際のところはバロムに言い様にされていた上に、バロムの盗品を今度は自分たちが盗もうとしたところを結局見つかったりもするし、度々間の抜けた姿を見せていた。
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