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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-Part11/奇怪な末路
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なっていなかっただろう。
「そういえば、そのブラックって人や、人質にされてたサツキって子は?」
「あ、そういえば…いなかったな。デルフ、見てないか?その子も一緒だったんだろ?」
「あー、その子だけどよ、あのバロッサ星人ってのがあんなふうになって少ししたら目を覚ましたみたいでな。驚いてた様子だったけどその後は勝手にいなくなっちまった。きっと今頃、仲間の元に戻ってるだろうよ」
「おいおい、それアニエスさんに早く言うべきだったんじゃね?色々事情とか聞かないとダメだろうし」
サイトがどうして訊かれる前に早く言わなかったんだよと言いたげに突っ込む。
「ウゥ、ウゥ!」
ふと、ヤマワラワが武蔵の服を引っ張り、何か訴えるように唸り出した。
「どうしたんだヤマワラワ?」
「えっと、何か言いたそうにしてるみたいだけど、わかるかい?」
マチルダもヤマワラワの反応が気になって首を突っ込む。ヤマワラワは皆にわかるよう、ある方角を指さしていた。
「あそこ?」
ムサシの問いに頷くヤマワラワ。しかし指を刺した方角は、ジャンバードの入り口ハッチ近くの草地。別にものもなければ人もいない、なんの変哲もない一角であった。目を凝らしても、特に何かある訳でもない。
試しにマチルダはディレクト?マジックをかけてみる。魔法的な力で何か隠されているならこれでわかるのだが、これでも反応はない。
「何もないみたいだけど?」
「待って」
ムサシが待ったをかけ、ヤマワラワの指差した方角を睨んだ。
ムサシは一瞬だけ、何もないはずのその一角に、風に靡くカーテンのようにわずかに空気の揺れがあった。
サイトとシュウも、目にこそ見えてないが、ムサシが待ったをかけた瞬間に、そこ何もないはずの一角に奇妙な違和感を覚えた。
「地下水、いい機会だ。水を出せ」
「地味な作業だねぇ…まぁいいさ」
地下水はようやく使いどきに恵まれたものの、長いだけの退屈な人生ゆえに名声や刺激を求めていた割に、恵まれたその機会が地味なものであることを軽く嘆いた。
「〈ウォーターフォール〉」
そうは言うものの、地下水は水魔法の呪文を詠唱し、シュウが地下水の刀身を前に突き出すと、水鉄砲の如く勢いよく放たれた水が、ムサシの指差した方角に向けて発射された。すると…
「冷た!」「ひゃー!」
何もないその一角から年若い少女たちの悲鳴が漏れ出てきて、まるで水に濡れて塗料が剥がれたようにぐにゃりと歪んでいく。結果、その一角の内側に隠れた者がずぶ濡れ姿で現れた。
それは、スカロンたちの伝手で一度顔を見ていた…ブラックたち3人と、バロムによって人質とされていたサツキであった。その足元に、水ですっかり濡れてしまったマントがベシャっと音を立てて落ちた。
「く、見つかってしまったか!」
姿を看破されてしまったブラックは、焦りを
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