暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-Part11/奇怪な末路
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
隠れてこちらの動きを伺っていることすら考えられる。
「正確な場所を割り出す、なんて都合のいい魔法は流石にないぜ。けどま、手がないわけじゃない」
そんなのがあるのかと一同が地下水に注目する。
「簡単さ。周囲に霧を発生させりゃいい。いくら透明になったっつっても、マジックアイテムじみたもんを使ってやってんだ。目に見えねぇだけで、間違いなくそこにいるって事実は嘘にしきれねぇ。だったら適当に塗料でもなんでも使って塗りたくっちまえばいいさ。奴自身を塗り潰すなり、その周りをそうするなり、な」
「なるほどな。確かクール星人の円盤も、透明になれる機能があったけど、当時のウルトラ警備隊も塗料をぶちまけて円盤を見破ったんだっけ」
「あ、それ私も聞いたことがあります。ひいおじいちゃんからそんな話を聞きました」
かつて義母が所属していた防衛チームの体験談のことを思い出すサイト。フルハシの血を引くシエスタもそのことを知っていたため反応を見せた。
「後はその手にバロッサ星人とやらが引っかかってくれるかどうかだね」
「どうにかさせるのさ。これ以上あいつの勝手で誰かが困らないためにもね」
マチルダは、バロッサ星人もこの手段について無対策ではないかもしれないということを懸念していた。ムサシも同様の見解を持っていたが、被害者のことを思うとだからって引くわけにもいかない。
「よし、対抗手段さえわかればどうということはないな。よし、行く…」
「隊長!」
いざ、対バロッサ星人作戦の決行に移ろうとしたところで、アニエスの元に銃士隊の隊員の女性が大慌てで駆けつけてきた。
「どうした?」
「例の、バロッサ星人とやらについてなのですが…」
「まさか、奴が何かの動きを?」
「と、とにかく現場へいらしてください!どうも妙なことになっておりまして…」

妙なことに?サイトたちは一体何が起きたのだろうかと不思議に思ったが、銃士隊隊員の誘導に従ってアニエスと共に、奴の居座るジャンバードへと向かった。

「これは!?」

そこで目にしたのは…

「…ば…ば…ろ…」

白目を剥いて、全身を痙攣させながら、『土くれのフーケ』を名乗ったブラックスターズに盗ませたマジックアイテムの山の中で大の字で倒れていた、バロッサ星人バロムの姿があった。
ブラストショットの銃口を向けたシュウが先頭に立って、操縦室へ侵入するが、バロムはなんの反応も示さない。泡を吹いて痙攣したままだ。
「意識がないのか?」
あまりにも不可解な事態に、バロムにブラストショットを向け続けながらもシュウは訝しげに呟く。
「待ってて。僕が見てみる」
ムサシもバロムの顔を覗き見て容体を診るが、少しの間バロムの容態を確認して、サイトたちに向けて首を横に振った。
「ダメだ。彼はもう正気を失っている。人間で言う廃人
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ