黒星団-ブラックスターズ-Part10/盗人猛々しき
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フを握りしめたまま、ジャンボットの外へとテレポートした。
船外へ追い出されたバロムは、地面に思い切り叩きつけた尻を摩りながら、新たに取り出した一振りの剣…かの『宇宙剣豪ザムシャー』が握っていたとされる名刀『星斬丸』を杖代わりに立ち上がる。
(っ!ついに平賀たちがやったか)
ジャンボットと組み合っていたネクサスも、ジャンボットから一時力が抜けたとほぼ同時に、バロムが外へと強制転移された事で、中にいた二人が、何とかジャンボットを奪還したのだと確信する。
「おのれぇ、せっかく手に入れたジャンボットが、俺の宝の山が…こうなったら、この『ジュランの種』だ!」
バロムはどこからか、手のひらくらいのサイズの大きな一つの種子を取り出すと、思い切りそれにガリガリと齧り付いて貪り出した。すると、バロムの体はたちまちに大きくなり、ネクサスやジャンボットに匹敵するほどの巨体へと変貌した。
「こうなれば、俺様自ら貴様らを始末して、ジャンボットもこの星のお宝も根こそぎ奪い尽くしてくれるわ!」
「もうやめろ。所詮賊に過ぎない貴様では俺たちに勝てない」
「黙れ!俺は宇宙海賊の一族バロッサ星人だぞ!俺たちにとって略奪を諦めることは、死を選ぶも同然だ!」
ネクサスは降伏を呼び掛けるが、バロムは頑なに応じようとしない。
「盗みに誇りを抱くとは…所詮ただのバカか」
「黙れぇ!!」
あからさまに呆れるネクサスに、バロムはぶちっとキレて剣を振りかざす。しかし些末な怒りに身を任せて振りかざした剣など彼に通じるはずもなく、あっさりとネクサスの〈シュトロームソード〉で受け止められてしまう。バロムの剣を、自身の剣で受け止めたネクサスはヤクザキックでバロムを蹴飛ばし、吹き飛ぶバロムへ続けて斬撃を見舞う。
「バァロォ!?」
宙を舞い地を転がるバロム。すると、バロムは次なる手として、ネクサスに向けて一丁の銃を向け、それを撃ってきた。
追撃をちょうど試みて近づこうとしたネクサスに弾丸が直撃する。
「バロバロバロバロバロバロ!」
一発、良い感じにダメージを与えたとみたバロムはネクサスに弾丸を乱射し続ける。このまま蜂の巣にしてやろうとほくそ笑む。
「ウオオォラァ!」
「受けよ!〈必殺?風車〉!」
ネクサスに注意を向けすぎたことが仇となった。今度はゼロがデルフで素早い斬撃を、ジャンボットが力一杯に回転を加えながらバロムに叩き込んだ。
「ぐぎゃ!」
大きく吹き飛ぶバロム。
何とかダメージを我慢して起き上がると、デルフを担ぐゼロ、バトルアックスを片手に持つジャンボット、そしてあれだけの乱射を浴びてもなお平然としているネクサスの姿があった。
バロムは、さっきまでネクサスが銃撃の嵐を避けなかったのは、避けられなかったのではなく、ゼロとジャンボットが追いつくのを見計らったた
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