黒星団-ブラックスターズ-Part10/盗人猛々しき
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。でもそれはバロムとて同じであった。バロムも立っていることができずに床の上で転がってしまう。
「っはは!自分でずっこけちまうとは、お前も結構間抜けな野郎だな!」
「ふ、ふん!ここは俺の手中だぞ!それがどうした。貴様らさえ追い払えばそれでいい!
そうだジャンボット、揺らせ揺らせ!お前を取り押さえている方のウルトラマンも振りほどき、そのまま殺ってしまえ!」
格好悪いところを見せてしまったが、最後に勝利するためならばいくらでも屈辱に耐えてやろうとでもいうのだろう。バロムは揺れる船内の壁にしがみ付きながらもジャンボットに暴走を継続し続ける命令を下すのだった。
(っち、こいつ…!)
取り押さえていたジャンボットが急に暴れ出した。振りほどこうとする力がさらに強まっている。だがネクサス…シュウは決して放そうとしなかった。こいつを暴れさせてしまえば…ティファニアや愛梨…彼女たちをはじめとした、もっと多くの人々が危険に晒されてしまうこととなる。それにこのジャンボットは本来、人を守るために作られたものだ。これ以上、暴れさせてなるものか。ネクサスはふりほどこうともがくジャンボットを、必死に抑え込むのだった。
が、ここで状況がついに一変する。無数のミサイルが全砲口より射出され、ネクサスに襲い掛かった。
「グオォ!!」
一斉に降りかかったミサイルにはさすがのネクサスもジャンボットを取り押さえていた状況では避けることも防ぐこともできずモロに喰らってしまう。当然ジャンボットも話してしまい、次の瞬間に放たれたジャンボットのロケットパンチ〈ジャンナックル〉の一撃をエナジーコア付近の胸元に受けて突き飛ばされてしまった。
「シュウ!」「シュウ!!」
彼を案じて遠くより戦いの場を眺め、吹っ飛ばされてしまったネクサスを見て、思わずシュウの名を叫ぶアスカとテファ。
その叫び声に反応でもしたのだろうか。ジャンボットは、その赤く染まった視線の先に、アスカたちの乗る車を見つけてしまう。
「まずい!あのデカブツこっちに気づいた!」
マチルダもそれに気づいて声を上げる。
「行くぞ、捕まってろ!」
アスカは全員に衝撃にへの備えを呼びかけ、車を走らせた。次の瞬間、アスカたちの車が留まっていた箇所の道路のアスファルトが、ジャンボットの放ったエメラルド色の閃光によって、火山の噴火で溶解した岩のようにドロドロに溶けてしまった。
テファたちが襲撃を受けていることに気づき、ネクサスは即座に持ち直して両腕のアームドネクサスを重ね合わせると、クリスタルの発光と共に赤い残像を残しながら高速移動、ジャンボットに向けてそのまま体当たりをかます。
ジャンボットは後ろの建設中のビルに背中を打ち、その拍子に地面や、大きな揺れに耐えられず崩れた建物の破片が雨となって街に降り注いだ。
と
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