黒星団-ブラックスターズ-Part10/盗人猛々しき
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でもいいから話を戻せ!」
スマホで写真をパシャパシャとたんこぶのできたブラックを撮影するシルバーブルーメを、たんこぶを隠しながらブラックは咎める。そんなブラックにバロムが説明の継続を求める。
スマホのシャッター音で気まずそうにしながらも、バロムに対して少しでもマウントを取ってやろうかと気を持ち直したブラックは言われたとおり話を続けた。
「…だがそれが結果的に幸運だった。おかげでマスターのお告げを聞くことができたのだからな!あのお方は、ここで待っていれば貴様が来ると予知なさっておられた。そして今貴様は、お告げ通りここを通って逃げてきた。
当てが外れたなコソ泥星人、これで我らブラックスターズの勝利だ!だーっはっはっはっは!」
「よ、予知能力…!」
バロムは確証を得た。どういうわけかこの女、意識を失わなければ予知能力が使えないらしい。だが先ほどジャンボットを暴れさせたことが、間接的にこの危機を作り出したことに気づいてしまった。
「勝利って…当初の目的から外れてますよね」
「まぁブラックちゃんだし」
元々あのロボットを手に入れて自分たちの新たな本拠地兼侵略の足がかりに利用するはずだったのに、いつの間にかバロム個人への報復に目的がすり替わっていることに、サツキは呆れ、シルバーブルーメは面白がっていた。さっきから黙っているノーバは別にどうでも良さげに傍観していた。
っとそこで、サツキはバロムの向こう側の景色を見てあることに気づき、そして青ざめた。
「見つけたぞ!あそこだ!」
「ちょこまかと逃げやがって、もう逃がさんねぇぞ!」
「相棒、遠慮はいらねぇ。いっちょかましてやれ!」
「…これ以上付き合ってられんな。一息に始末するぞ」
「言われなくても!」
「ぶ、ブラックさん!ちょっとちょっとあれ!」
「さあて、我らのジャンボット強奪作戦を妨害した罪もその身を持って思い知らせてやろう。
まずはどんな仕置きをしてやろうか。ノーバの鞭打ちの刑か、それとも…」
サツキは今気づいたそのことをブラックに伝えようとするが、ブラックは聞いていない。バロムへの報復手段を楽しそうに算段している。
「何言ってるんですか!早く逃げましょう!」
「サツキ、何を慌てている?」
「何か急ぎの用事とか思い出した?あ、そう言えばサツキちゃんもうすぐ学校の試験だったもんね。今日のうちにやっておき…た…!
ぶ、ブラックちゃんブラックちゃん!あれあれ!」
ノーバとシルバーブルーメも、サツキの妙な慌てように不思議に思いながらも、彼女の先ほどの視線の先に目をやると、その意味を理解して同じように焦り始めた。
「予知能力なんてものを持ってやがったとは。
ぐんぬぬぅ…ウルトラマンどもはまだしも、こんな女にまでしてやられるとは…」
「くく、今更我らの恐ろしさに気づいて
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