黒星団-ブラックスターズ-part9/ブラックパニック
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ンボットを動かして、周囲の建物を破壊し始めた。
『バロバロバロ!この街を破壊し尽くして金品の全てをバロッサの兄弟たちに土産として頂いてやらぁ!』
自ら破壊を齎し、略奪を目論むバロム。たちまちサイトたちのいる神社も、長きに渡って積み上げられた歴史を根本から消去される勢いで粉々になっていく。
「ねえブラックちゃん、流石にこれは手に入れるどころじゃないんじゃないかな」
ブラックたちにとってもこの事態はまさに危機であった。シルバーブルーメが飛び散ってこちらに降りかかる瓦礫を、自分の粘液で溶かしながらブラックに、ジャンバードのことを諦めるべきではないかと提案する。
「クソォ、こんな時にサツキ君がいてくれさえすれば」
ブラックは、暴れるジャンボットを見上げて悔しげに爪を噛む。
「次の期末テストが近いからとかで今はいないもんねぇ」
シルバーブルーメが肩をすくめながら言う。実はブラックスターズにはもう一人メンバーがいたのだが、その子は現役の学生らしく、家庭の事情が絡んで今ここにはいないのである。
「無駄口を叩いている場合じゃない。さっさと逃げるぞ」
ノーバが仲間の二人に向けて撤退を進言し、ブラックはやむを得ないか…と呟く。
「今は引くぞ!いずれ最後に、我らブラックスターズが勝利するために!」
ついに撤退を決断したブラックは、仲間の二人を引き連れ、瓦礫の雨の中を掻い潜りながらこの場から逃げ出していった。
「おい!待ちやがれ!」
サイトがブラックスターズに留まるように言うが、ジャンボットがこちらを標的に鉄の拳を振り翳してきて、引き留めるどころではなかった。シュウもテファを抱えながら、ジャンボットから距離を置くのに精一杯だ。
「くそ、罰当たりな野郎だぜ!」
サイトはジャンボットを使って破壊を繰り返すバロムに吐き捨てる。異星人にとって、地球人の信仰する神など戯言や妄想の類に過ぎないのだろう。
「サイト!アンリエッタ!」
「テファ、無事かい!?」
この非常事態を察してサイトたちの元に、タバサとクリスの二人と、テファを案じてアスカとマチルダが車に乗ってやってきた。
「良いタイミングだぜみんな!先輩とテファを頼む!」
「サイトたちは!?」
テファはサイトたちの身を案じて足を止めかけるが、シュウによってアスカの車へと誘導されていく。
「俺たちは奴を止めにいく。マチルダさん、アスカ。車を出してくれ!」
「あぁ、こっちは任せろ。無茶はくれぐれもすんじゃねぇぞ、特にシュウ!」
「なんで俺にだけ強調するんだ」
「そりゃ、お前結構無茶しまくってきただろ?もうボロボロなのにみんなを守ろうと突っ込んで行ってさ。まるで若い頃の俺みたいだぜ」
「いつの話だ。俺とあんたは、そんなに深く関わってもいないはずだぞ」
「あー、言われてみりゃ確かに…」
アスカ
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