黒星団-ブラックスターズ-part9/ブラックパニック
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
苦しい様を晒してしまう。あまりにも呆れさせられる事だらけで直接突っ込むことすら疲れてきたサイトは、シュウとテファの方へ目を向ける。
「あのさ、あいつらって言うかあの女…馬鹿?」
「言うまでもない…が、こんな頭の悪い女如きに、護衛対象をみすみす連れ攫われるとは…」
「え、ええっと…実はもしかしたらもっとすごい力を隠してるかも。…多分」
「貴様らぁ!聞こえてるぞ!」
サイト、シュウ、テファ三人がこそっと互いに囁き合うが、しっかりブラックの耳に入っていた。
「ま、まぁいい。この船を手に入れた暁にはブラックスターズの悪名を轟かせることなど容易い」
少し頭に熱が入っていたことを自覚したブラックはひとまずき咳払いする。
「さあ行くぞシルバーブルーメ、ノーバよ!これより始めるぞ!我らブラックスターズの、侵略快進撃を!」
ブラックは高らかに宣言し、アンリエッタを引きつけたまま始祖の方舟ジャンバードへ乗り込もうとした。
「待ちやがれ!会長を返せ!」
アンリエッタを返すよう求めるように引き止める。しかし、ブラックたち振り返り、シルバーブルーメがアンリエッタに袖の口を向ける。
「君たちに我らを止められると思うなよ?さもなくば、彼女に…」
「私のジェリースプラッシュを浴びせて丸裸にしちゃうヨォ?」
「ぬぁにぃ!?」
とんでもない内容の脅し文句にサイトが素っ頓狂な声を上げてしまった。
…空気が冷え込んでしまった。
しまった、とサイトは後悔した。恐る恐るシュウとテファの方に目をやると、二人のサイトに向ける視線が、槍のように突き刺さった。
「お前状況わかってるのか?」
「サイト…最低。会長彼氏持ちなのに」
「ぐ、くそ、卑怯な手を!」
敵ではなく味方からの視線で精神が割と大ダメージを受けたが、サイトは表面的な義憤を露わにすることで誤魔化し半分に持ち直した。
「なんとでもいうがいい!戦いとは最後に立っているのがどちらか、それだけだ!卑怯もらっきょうもないのだよ!」
だーっはっはっはと幾度目になるのかもうわからない数度目の高笑いを上げる。
「行くぞジャンバードよ、我らを乗せていざ!」
ブラックはジャンバードのハッチ裏に展開された階段へ足を踏み入れようとした…その時であった。バシュン!という機械音と共に、ジャンバードのハッチが閉ざされ、ブラックは勢いよく前に転んでしまった。
「ふご!?」
「ブラックちゃん?」
突然の事態に一瞬困惑したが、すぐに転んだブラックの元へ駆け寄るシルバーブルーメとノーバ。
「わっはぁ〜、すごいズッコケぶりだったねぇ。とりあえず写メ撮っとこ」
「おい、そこは怪我がないか気遣う所だろう!」
大丈夫かどうか訊くのではなく、黒歴史の撮影にかかって携帯端末を出して撮影したシルバーブルーメに、ブラックはがばっと立ち上がっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ