黒星団-ブラックスターズ-part9/ブラックパニック
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
リーンに輝く不思議な光が仄かに光り、やがて強い輝きを放つ。それに呼応するように、社殿も同じ色で輝き始めると、驚くことに社殿は、まるで特撮で見られる…戦闘機発進の際に各部を変形させる防衛組織のミニチュアのように、地面の中へと引き摺り込まれていった。代わりに、地面の中より一機の、赤紫のラインのアクセントを入れた大型戦闘機が現れた。その戦闘機はブラックたちを迎え入れんと、内部へ続く入り口のハッチを開いた。
それを見てブラックはよほど待ち望んでいたためか大きく歓喜した。
「だーっはっはっは!これが始祖の方舟『ジャンバード』、我らブラックスターズの新たな居住拠点にして城となる宇宙船か!
まさにこの星の未来の支配者たる我々に相応しい船だ!」
「おぉ〜、これが例の。SF映画の宇宙船みたい!」
「ふむ、悪くない」
シルバーブルーメもノーバも、現れた戦闘機に対して満足げに見上げていた完全に自分たちのものだと言わんばかりである。
「これが始祖の方舟?」
アンリエッタの実家が代々保持していたものが、よもやあのような超文明の科学力で生まれたような機械だとは思わず、サイトたちは目を奪われていた。
そんなサイトたちを見て、ブラックは頼まれてもいないのに、あたかも元より自分たちの物のように、説明し始めた。
「始祖の箱舟は、ただの飛行艇ではない。座標を打ち込めばあらゆる地に自動で飛行し降り立つことが可能で、艦内の設備も居住性に優れて非常に良い。兵装もミサイル?ビーム?レーダー搭載済みで完璧だ。噂の光の巨人共にも引けは取らぬだろう。しかも極めつけは、この船は欠片サイズでも芳醇なエネルギーを持つあのエメラル鉱石で稼働することが可能。くっくっく…まさに侵略のために用意されたと言っても過言ではない素晴らしい船だ!」
だーっはっはっは!とブラックは再度高笑いを上げる。
「あっはっはっは!さっすがブラックちゃん!実際のところ滞納気味の家賃払えなくなってアパート追い出されたから新しい拠点を探し回ってたところで、新しい寝床として方舟をかっぱらおうとしてただけなのに!」
「おい、余計なことを言うんじゃない!我らブラックスターズの威厳が損なわれるだろ!」
「そもそも損なうほどの威厳も私たちにはない」
「ノーバ!」
しかし結局、同じ目的と思想のもとで動いている仲間たちから茶々を入れたれからかわれてしまう始末であった。全くリーダーとしての尊厳が感じられない。しかもこの船を狙った動機が…ただの居住場所を求めてのことだった。
「普通に働いて借宿借りてこいよ」
「や、やかましい!あそこは我らの計画を邪魔する厄介な邪魔者がいるせいで、侵略計画を練る暇も資金もたまらないのだ!」
「邪魔者って大家だろそれ」
至極真っ当な突っ込みを口に出すサイトに、ブラックは言い訳をかますが、ますます見
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ