第八十二話 三人でのひのきしんその二十四
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「好きになった人に」
「ずっとね」
「それであからさま態度を取りますね」
「それでわかるよね」
「わかるって何がですか?」
そう言われても私にはわかりませんでした。
「一体」
「あっ、千里ちゃんはわかってないね」
「何がでしょうか」
新一君がそうした子なのはわかってもです。
「一体」
「それでも皆わかってるからいいかな」
笑顔で言われました。
「それでも」
「皆さんがわかっていて私がわかっていないんですか」
「そうだよ、詰所の皆もで」
主任先生はさらに言われました。
「大教会単位でもね」
「わかっておられますか」
「結構有名になってるから」
だからだというのです。
「それでね」
「そうですか」
「まあ大教会長さんがご存知かは知らないけれどね」
こうも言われました。
「彼のそうしたことは有名だよ」
「新一君目立ちますからね」
外見も行動もでよく喋るからです。
「明るいこともあって」
「あれで結構落ち込むこともあるよ」
「そうなんですか?」
このことは少し驚きました。
「見たところですが」
「そうは見えないよね」
「いつも明るいって」
「それがちょっとしたことで落ち込むから」
「そうなんですね」
「すぐ立ち直るけれどね」
それでもというのです。
「落ち込みやすいよ」
「そうした一面もあるんですね」
「だからね」
それでというのです。
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