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おぢばにおかえり
第八十二話 三人でのひのきしんその二十三

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「きっとね」
「そうなりますか、じゃあずっとやっていきます」
「ひのきしんもね」
「はい、確かに癖性分は気になりますが」
 それでもです。
「いさんでいますから」
「いさんでいるとね」
「それだけで違いますよね」
「だからだよ」
「私もいさんでお仕込みすることですね」
「そうしていくんだよ、じゃあいいね」
「はい、これからもやっていきます」
 主任先生に答えました。
「新一君のことも」
「是非ね、ただ彼は何もしないけれど」
 ここでこうも言われました。
「千里ちゃん男には気を付けてね」
「言い寄ったりする人いますね」
「だからね」
「そういえば新一君そんなことしないですね」
 言われてみるとです。
「全く」
「そうだよね」
「男の人は油断出来ないって」
「千里ちゃんも言われてるね」
「はい」
 小学校高学年の頃から言われています。
「本当に」
「実際そうした人もいるよ」
「残念なことに」
「そうだけれどね」
「新一君はそういう子じゃないですね」
「彼は一人だけでね」 
 それでというのです。
「それで奥手だよ」
「一人ですか」
 私はそう言われて思いました。
「そうなんですね」
「その人だけでね」
 それでというのです。
「ずっとだよ」
「それで、ですか」
「その人にはかなり入れ込むから」
「もう夢中になりそうですね」 
 あの子の性格を考えるとです。
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