第一章
[2]次話
年上の奥さんでも
山岡利平は二十四歳だ、職業はサラリーマンで面長できりっとした顔立ちで黒髪をセットしている。背が高く痩せていて映画俳優の様な雰囲気だ。
この度目出度く結婚したがその相手を聞いて誰もが驚いた。
「奥さん三十九歳!?」
「十五歳年上!?」
「高校時代の担任の先生!?」
「嘘だろ」
「嘘じゃないよ」
彼は驚く周囲に笑顔で話した。
「実は卒業式で告白してね」
「それでか」
「ずっと付き合ってたのか」
「そうだったのか」
「うん、奥さんが三十三歳の時に付き合いはじめて」
卒業式の時に告白してというのだ。
「就職して落ち着いたから」
「それでか」
「今度結婚するのか」
「十五歳年上の人と」
「担任の先生と」
「そうだよ」
笑顔で言うのだった、そしてだった。
お互いの両親もだ、理解のある人達で。
「本人達がいいなら」
「二人共出来た人達だしね」
「幸せになればいい」
「夫婦の在り方はそれぞれよ」
こう言って二人の結婚を認めていた、だが。
それぞれの両親以外の周囲、妻になる美優の周りも思うことだった。
「十五歳年下って」
「しかもかつての教え子」
「どうなの、それ」
「よくないんじゃ」
「お父さんお母さんは認めてくれてね」
美優は笑顔で話した、小柄で丸顔で優しい顔立ちの童顔である。黒髪はショートにしていて穏やかなオーラに満ちている。
「彼のお父さんお母さんもだから」
「結婚するの」
「その人と」
「そうするの」
「そうするわ」
こう言うのだった、そしてだった。
二人は実際に結婚した、その結婚式の時にだ。
周りは笑顔の二人を見て思った。
「あれっ、案外似合ってる?」
「美男美女?」
「お互い奇麗だし」
「相思相愛だし」
「いけてる?」
「これは」
二人揃ったその姿を見て話した。
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