第一章
[2]次話
ヤンキーのパンツ
池山大五郎は所謂ヤンキーである、通っている高校もそうした学校で茶色にした髪の毛にそうしたファッションでいつもいる。
だが下着についてはこう言うのだった。
「母ちゃん、絶対に下着はな」
「トランクスだね」
「ああ、それかボクサーだよ」
母の都に強い声で言った、細面で細い目がかなり鋭い。
「いいよな」
「ブリーフは駄目だったね」
「父ちゃんもトランクスだしいいだろ」
「いいけれど何でブリーフ嫌いなのよ」
「あんなださい下着穿けるかよ」
こう言うのだった。
「特に白はな」
「下着はどれも同じでしょ」
「違うよ」
絶対にという言葉だった。
「それはな」
「どう違うのよ」
「ブリーフはださいんだよ」
毛嫌いしている言葉だった。
「あのデザインがな」
「それで嫌なのね」
「そうだよ、まして俺ヤンキーだろ」
自分で言うことだった。
「だったらな」
「ヤンキーはブリーフ駄目なの」
「そうだよ」
「そう言う根拠は?」
「ださいからだよ」
それ故にというのだ。
「それでだよ」
「それが理由ね」
「ヤンキーのファッションでな」
学校でも普段でもそれは同じだ。
「それでな」
「そのうえでなのね」
「脱いだらな」
そのファッションをというのだ。
「ブリーフなんてださいだろ」
「昔はブリーフの人多かったのよ」
「高校生でもかよ」
「大人の人でもね」
「うわ、最悪だな」
それはというのだった。
「もうな」
「そうだったけれど」
「それでも誰が穿くかよ」
昔は多くてもというのだ。
「本当にな」
「ブリーフは嫌ね」
「そうだよ」
その言うことは変わらなかった。
「だからな」
「トランクスね」
「そうだよ、ヤンキーはな」
こう言って下着はトランクスで通した、学校で体育の授業の時も着替える時はそうであったがクラスを見回すと。
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