暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十七部第一章 シャイターンの復活その五十九

[8]前話 [2]次話
「だからだ」
「ここはですか」
「足掛かりをもうけますか」
「そうしますか」
「一気に進む必要はない」
 アッディーンはこうも言った。
「要は勝てばいいのだ」
「はい、それが答えですね」
「戦争というものは」
「勝利を収めることですね」
「だからだ」
 このことが絶対だからだというのだ。
「兵は神速を尊ぶか」
「軽率には進まず」
「補給を充分に考慮し」
「時として止まる」
「足掛かりを築くことですね」
「これまでもそうしてきた」
 アッディーンは自分の戦いを振り返りながらも言った、オムダーマンを西方の第三位の国からサハラ全体の覇権を争うまでに押し上げた国をだ。
「そしてだ」
「この度もですね」
「その様にして攻められますね」
「そうしてですね」
「勝利を」
「そうする、だからここは占領地にだ」
 ティムールの領土であったそこにというのだ。
「一つだ」
「拠点をもうける」
「そのことを検討されますか」
「これより」
「そうしたい、一度軍議を開く」
 こう言ってだった。
 アッディーンは実際に軍議を開いた、そうしてだった。
 その場で軍司令や主な幕僚達に言った。
「私はティムールとの戦いにさらなる拠点を設けようと考えている」
「足掛かりを築いてですね」
 すぐにカーシャーンが応えた。
「そしてそこに物資を集め」
「整備基地ももうけてな」
「そこを拠点としてですね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「以後戦っていきたいと考えている」
「今我が軍は進撃を続けています」 
 今度はカトラナが言ってきた。
「そのこと自体はいいことですが」
「しかしだな」
「はい、順調でもです」
 その進撃がというのだ。
「問題は補給です」
「それに尽きるな」
「はい」
 まさにというのだ。
「何といいましても」
「だからだ」
「ここはですね」
「その補給そして整備を考えてだ」
 それ故にというのだ。
「ここはだ」
「補給と整備の基地をですか」
「もうけたい」
 是非にというのだ。
「そうしたい」
「左様ですね」
「そしてだが」 
 アッディーンはオムダーマン軍の主な将帥達に言った。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ