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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第16話
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ハドラーちゃんが越えなくてはならないのは勇者アバンだけではない。自分がこれから支配しなければならない世界を、自分がこれから倒さねばならない好敵手が巣食う世界を、大魔王バーンの魔の手から救う為にこの世界に来たのだ!
なら、今はそんな話をしている場合じゃない!
「そんな事より、クレオやぶくぶくが言う様なチートアイテム、どのくらいの威力なのかを魅せてみろ!」
ハドラーちゃんに急に言われて困惑するクレオ。
「威力って……この私と戦うの!?」
「その為に来た……俺はどんな手を使ってでも大魔王バーンを斃さねばならんのだ!もう直ぐ俺の物なる地上界を護る為にも!」
ソレを聞いたぶくぶくは、優しくツッコんだ。
「真面目だなぁー」
だが、
「どんな理由が有れ、1番最初に僕様の師匠の家に辿り着いたのはクレオちゃんだ。なら……僕様が君がクレオと釣り合う強敵かを試すのも……自然な流れだろ!」
それを合図にガンを飛ばし合うハドラーちゃんとぶくぶく。
とは言え、家の中で戦えば家が壊れてしまうので、庭に出る事にした。

「先程の言葉、本当だろうな?貴様に勝てば……そこにいるクレオと戦わせてくれるんだろうな?」
言われたぶくぶくは既に準備を整えていた。
「君達の世界のメラの最高位はメラゾーマで、ギラの最高位はベギラゴンだろ?」
ぶくぶくの両手には、既に2つの光の玉が有った。
「右手からメラゾーマ、左手からベギラゴン……」
ぶくぶくのこの言葉に、ハドラーちゃん達は驚きを隠せない。
「何!?極大閃熱呪文(ベギラゴン)を……片手で?しかも2つの呪文を同時に?」
「!?」
その間、ぶくぶくは2つの光の玉を融合させようとしていた。
「合体!」
それに対し、ハドラーちゃんは事前に右手から覇者の剣を生やす。
「閃熱大炎!メゾラゴン!」
ぶくぶくが放つ閃光を伴った巨大な火炎がハドラーちゃんを襲う。
「ハドラー様!?」
だが、ハドラーちゃんは右手の覇者の剣で閃光を伴った巨大な火炎を斬ってしまった。
「……や……やるじゃないか。メゾラゴンを斬るだなんて」
一方のハドラーちゃんは涼し気だ。
「何を驚く事が有る?俺に楯突く勇者が使用した技をちょこっと真似ただけだ」
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