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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第16話
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入れた。
「改めまして、僕様の名は『ぶくぶく』。この家のかつての主の弟子をやらせて貰っている者です」
ガンガディアが首を傾げる。
「かつて?では、この者以外の住人は?」
ガンガディアの質問に対し、ぶくぶくは困り顔で説明する。
「話せば長くなるんだけどね……」
ぶくぶくの話によると、元々はぶくぶくの師匠の家だったが、師匠の寿命が残り僅かになってしまったので、どんなモンスターも決して侵入出来ない鉄壁の結界を張った上で、生涯を賭けて回収した様々な神技級の武具や薬草、超常的な野菜や技術などを家ごと『大魔境』と呼ばれる強大なモンスター達の巣窟と化した森の中心に転送した。
ぶくぶくの予想では、師匠は自分以外の人間を試し、お眼鏡に適った者に自分の全てを授ける予定だったのではないかと言う。
勿論ぶくぶくも挑戦はしたが、相手は危険度MAXの大魔境。群れで出現すれば大規模な街が滅ぶレベルのモンスターが当たり前の様に生息している森が相手では魔力がもたず、先ほど言った防御結界は瞬間移動呪文(ルーラ)もはね返してしまう。
で、結局、ぶくぶくは師匠の家に辿り着いた英傑の卵を擁護する方向性に移行したのである。
「それは流石に諦めが良過ぎるのでは?」
ガンガディアのツッコミに対し、恥ずかしそうに答えるぶくぶく。
「我ながら、僕様にしては随分後ろ向きな考えだと思いますよ。でも―――」
ハドラーちゃんがトドメの一言を言ってしまう。
「敗けたのか?この森に」
「……そう……だな」
「あの女はこの森に勝ち、この家を手に入れたと言うのにか?」
ぶくぶくは頭をボリボリと掻きながら答える。
「そこなんだけど……」
そこでぶくぶくの言葉は詰まった。
「……どう言う事だ?」

クレオは、ぶくぶくの師匠の家の一室にある黒い渦へと案内した。
「つまり……この穴がこの家とこの娘の家を繋げたのだな?」
「はい……この扉は別の世界に繋がってるの」
「異元扉と同類か?」
「いや……ワイと違って行ける場所は完全に固定やな」
「つまり、この家とこの娘の部屋を行き来する事しか出来ないと?」
「この穴……どうやって手に入れた?」
クレオの話によると、今は亡き祖父は骨董収集が趣味で、秘密裏に家をリフォームして隠し部屋を作る程だった。
そんな隠し部屋をひょんな事から発見してしまい、祖父が集めた骨董の1つである黒い箱に手を触れた途端、ぶくぶくの師匠の家の中に行ける黒い渦が発生。
で、辿り着いた家で、クレオは次々とチート級のスキルやアイテムを入手し、大魔境に巣食う強大な魔物達を討伐し、貧弱だったステータスは凄まじいレベルアップを遂げる。
「ただ……」
「ただ?」
自分の身に起こった出来事を説明するクレオが残念そうに俯く。
が、ガンガディアは直ぐにその理由を聞かなけ
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