第16話
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
嫌ですね。家まで吹き飛ばせば、家の中を探索出来なくなるし」
フレイザード2号の反対意見に頷くガンガディア。
「……確かに」
一方のバルトスは難しい顔をする。
「だが、火炎呪文すら効かぬ結界を相手に物理だけと言うのは……」
そこまで言われると試したくなるのが、今のハドラーちゃん。
「なら……今の俺の超魔爆炎覇と、この家を護る結界、どっちが強い?」
そう言いながら右手から覇者の剣を生やすハドラーちゃんだったが、
「止めといた方が良いよ」
「!?」
謎の家を護る頑強な結界の破壊に夢中になっていたとはいえ、こうも簡単に背後を取られた事に驚くガンガディア達。
いたのは2人の人間。
1人は女性で、少し癖のあるセミロングヘアに巨乳が特徴の美少女。
もう1人は男性で、空飛ぶ笊の上に胡坐をかく肥満体であった。
そのどちらも内に秘めた何かがアバンやマトリフに匹敵する事を正しく感じ取るハドラーちゃん。
(できる!こやつら……只者じゃないな?)
ガンガディア達が臨戦態勢をとる中、先に口を開いたのは少女の方だった。
「この家、現在の所有者である私の許可が無いと入れないの。そこの女の子の右手に生えてるチートアイテムを使ったとしても」
その言葉が、ガンガディア達の警戒心を更に刺激する。なにせ、火炎呪文すらはね返されたからだ。
「と言う事は……私達の敵ですね?」
まるでハドラーちゃんを庇う様に立ち位置を変えるガンガディアとバルトス。
その途端……肥満体が少女に文句を垂れた。
「おい!まーたくだらない事に現を抜かし過ぎて、僕様の言いつけをまたサボったな!?」
「……へ?」
肥満体の予想外の台詞に困惑するガンガディア達。
「え、いや、その……今、何て……?」
「あー、やっぱりこの家に拒絶されたと勘違いしたかぁ。クレオのヘマのせいで」
だが、ハドラーちゃんは肥満体の台詞を信じない。
「受け入れる?この俺が何者かを知ってて言っているのか?」
対し、肥満体は即答した。
「君達が暮らす平行世界の地上界を消滅させようとしている大魔王バーンに仇為す獄炎の魔王……ハドラー」
ガンガディアは驚きを隠せない。
「何故それを!?ここは異元扉の力が無ければいけない平行世界の筈!なのになぜ、大魔王バーンの名を口にする!?」
肥満体は、笑いながら答える。
「これ、全部僕様の予知能力に出てきた名前だよ。僕―――」
その時、近くで不穏な唸り声が響いた。
「どうやら、ここで立ち話をしてる余裕は無いな?これはクレオちゃんの家に―――」
が、唸り声の主は既にハドラーちゃんに斬り殺されていた。
「邪魔者は消えた。さあ、話して貰おうか?」
肥満体は、取り敢えずクレオと呼ばれる少女の所有物と化した家にハドラーちゃん達を招き
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ