第73話「シスの暗黒卿」後半
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に心臓を突き刺すと、ダークネス卿はゴーランドを蹴ってライトセーバーを引き抜いた。すると彼は、ノルの足下で仰向けとなる。
「ち、父上…?」
ノルはヨロヨロと近づくと膝をつき、彼の手を握る。父と呼ばれたゴーランドは微笑みを子へ向けて、最期にこう言い残した。
「すまん、な…ノ、ル…」
瞳を閉じるゴーランド。
そして、ピクリとも動かなくなった。
「そ、そんな…ち、父上!気を確かに!父上!!」
ノルは無我夢中で呼び掛けるが、反応は無かった。
彼は、号泣した。
それを見ていたダークネス卿は、溜息を吐く。
「なぜ泣いている?泣くな。ガトランティスはクローニングによって世代を重ねる。クローンで、また生産される。代わりなど、いくらでもいるではないか」
戦う為に創られた存在なのだ。それ以外の事は、一切必要ない。
ましてや、ガトランティスは病原菌で癌。死んで当然。
ノルが泣いているのは隙を作り、私を殺そうとしているのだ。欺く為に、だ。
「お前を、絶対に許さない!」
キッと睨みつけるノル。
「親子、愛…?」
ダークネス卿は首を傾げた。
隙を作ろうとしているのだよな。不思議と、愛を感じるような気がするのはどうしてだろうか。父に対し、愛を抱いているようだ。
ガトランティスは愛に縛られない筈なのに、だ。ノルは、嘘偽りが皆無だった。
「気が変わった」
「な、何を言っている…」
通常であれば首を討ち取るが、今回は別。
観察対象として、私の領土に連れていこう。興味深い…。
そう決心したダークネス卿は、ノルを拘束するよう指示した。
「は、離せ!」
BXコマンドーに挟まれ、両腕を掴まれているノル。
そんなノルに対し、彼女はフォースで眠らせた。瞬間、拘束を解こうと暴れていた彼は、意識を失った。
「隊長」
「ハイ、ダークネス卿」
「ノルを〈ダークネス〉檻房レベルに収容、ゴーランドは冷凍室に運べ」
「ラジャー、ラジャー」
意識を失っているノルと死んだゴーランドを運ぶ、BXコマンドー小隊。
艦橋は今、ダークネス卿1人となった。艦橋の外を見つめている彼女は口を開く。
「艦隊戦は、私の勝ちか」
その言葉と呼応するかのように、テレザート星軌道上に”本隊”がやって来た。副旗艦〈ケーニヒス・ティーゲル〉に率いられる120隻の艦隊が、〈ゴーランド〉後方にワープアウトする。
1隻のセレス級空母型駆逐艦が、〈ゴーランド〉の横を通る。
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爆撃機―――ハイエナ級ボマーが封印岩盤内壁に展開する地上戦力を爆撃せんと、次々と発艦していく。そ
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