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現実世界は理不尽に満ちている!
第72話「テレザート星の封印、必ず完遂してみせる」
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こう呼ばれていた。


 
 ―――ヴェネター級スター・デストロイヤー、と。

 
 
 その戦艦は、彼女―――ダークネス卿の座乗艦でもあった。ワープアウトが完了した〈ダークネス〉は、旗艦を除いた全てのガトランティス艦へ砲撃を開始した。

 そして1分が経過すると、ゴーランド艦隊旗艦〈ゴーランド〉のみを残し艦隊は全滅した。

 


 ―――漆黒艦隊旗艦ヴェネター級〈ダークネス〉。

 「旗艦ヲ除キ全テ撃沈シマシタ」

 「次ダ。照準、敵旗艦。EMPイオン砲、発射」

 「ラジャーラジャー!」

 スーパー戦術ドロイド―――カラーニ将軍が命令すると、EMPイオン砲が発射された。イオン化された青色の粒子が着弾すると、標的の〈ゴーランド〉は宇宙に浮かぶ無力な漂流物へと変えた。全てのシステムを、停止させたのだ。

 それを確認したカラー二将軍は、次の命令を下した、

 「コレヨリ制圧スル。ハンターポッドを送り出せ」

 ヴェネター級〈ダークネス〉のハンガーベイより、ハンターポッド―――ドロック級ボーディング・シップが出撃した。

 ハンターポッドが出撃してから、5分が経過した。

 「第3、7分隊ハ―――」

 艦橋ではB1とB2バトルドロイドとの操作コンソール上に艦内簡略図が表示され、バトルドロイドの展開状況、制圧状況が表示。エアロック、艦橋、機関室などの位置が大まかに表示され、多数のバトルドロイド分隊が制圧に向かっている状況がリアルタイムに更新されている。

 そんな時だった。艦橋に、若い女性の声音が満ちる。

 「―――中々順調じゃないか、将軍」

 そこに現れたのは黒いマントを翻し、漆黒の装甲服に身を包む黒髪の美女。4号―――ダークネス卿である。指揮する将軍に、彼女は告げる。

 「此処は任せる」

 背を向け、艦橋を去ろうとする時だった。何処に向かうのかを問う将軍に対し、ダークネス卿は愉しげな色を浮かべた。

 「挨拶、していなかったからな」

 靴を響かせながら、彼女は悠然と艦橋を後にした。
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