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現実世界は理不尽に満ちている!
第72話「テレザート星の封印、必ず完遂してみせる」
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躍が成功したという情報は無い。ガミラスから技術供与されたという情報も無い。人型機動兵器―――戦術機とやらを搭載しているという、情報だって無い。

 もしや、この奇襲部隊は〈ヤマト〉のではなく…。
 ゴーランドが答えに辿り着いた時だった。観測士官が声高に報告する。
 
 「敵は〈ヤマト〉ではありません。ブリリアンス艦隊です!」

 ノルは驚く。

 「ブリリアンスだと!〈ヤマト〉ではないのか!?」

 瞑目していたゴーランドは、瞳を開ける。どうやら、正解したようだ。
 ブリリアンスは、地球の同盟国。アルポ銀河と呼ばれる銀河系に本星がある勢力で、ガミラスより同等以上の戦力を保有すると”想定されている”。

 戦力が如何ほどなのか同盟国である地球にすら制限されている為、定かではない。戦力だけでなく、あらゆる面で情報が制限している。
 
 だが分かるとしたら、だ。

 一発とはいえ火焔直撃砲の攻撃を耐えた艦を保有している事と、かの国の女王―――スヴェート・ブリリアンスが歳を取らないという事くらい。

 その他はどうでもいい情報なのだが、地球の若い女はハンカチを噛み女王スヴェートに対し嫉妬しているようだ。凄いどうでもいい情報だ。

 ゴーランドは疑問に思う。
 何故、ブリリアンスが此処にやって来たのだろうか。〈ヤマト〉と同じく、テレサのメッセンジャーを受け取ったのだろうか。

 思考を続けようとしたその時だった。ブリリアンス艦隊の到来を告げる、ワープアウト反応が示された。今それは、考えるべきではない。目の前の事を、対処しなくては。

 「艦隊前方、多数の重力干渉波を確認!数は120隻!」

 次の瞬間、漆黒の艦隊は現れた。

 ナイフのような楔型の形状は被弾面積を抑えているかのようで、その全長は500mを誇る。5つの連装主砲を装備するその艦は艦隊の中核を為しているようで、旗艦であろうアクラメーター級戦闘航宙艦に付き従っていた。
 ワープアウトした500m級―――エリス級機動打撃駆逐艦は前進し、重粒子砲を一斉掃射する。

 「前列、中破多数!」

 それに対し、ゴーランドは命令を下した。

 「反撃だ」

 射程圏内に入ったからである。ビーム砲塔が斉射されると共に、対艦ミサイルが多数発射された。迎撃に奮闘するブリリアンス艦隊へフッと笑みを浮かべると、ゴーランドは口を開く。

 「前列に達する。艦首ミサイル、発射」

 前列のミサイル戦艦から一発の巨大ミサイルが発射される。
 発射された巨大ミサイルの合計で20発。艦首の巨大ミサイルは艦隊殲滅の際に使用される代物で、特に固まっている敵艦隊には有効な兵器といえた。

 そう、今のブリリアンス艦隊のように。

 ブリリアンス艦隊は
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