第70話「え、3号が死んだ?何故??」「よしよし、いい子だ」
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そもそも3号が悪い。確定的に遺跡へ行きたかっただろうが、拉致された挙句の果て殺されてしまったのは、まぁなんだ、…願いが叶ってよかったなと褒めるべきか。
つまりは、だ。
自業自得、というやつだ。全く、溜息を吐きたいところだ。
『予定通り、《テレザート開放作戦》の件よろしく頼みます。そしてガトランティス将兵は、1人も残らず殲滅してください。あの世にいる、3号の為に』
「あぁ、やってやる。3号の為に」
力強く頷いたダークネス卿。
まぁ3号の為でなく、私が愉しむ為に殲滅するのだがな。悲鳴を聞くのが楽しみでしょうがない。
『ブリリアンス・ギルド、万歳!』
そんな彼女に満足したスラクルは敬礼すると、通信が終了した。
「さて、予定通り殲滅するとするか」
そういえば、とダークネス卿は今更ながらに思う。
何故オリジナル1号ではなく、スラクルが通信したのかと。
オリジナル1号。まさか悲しみに暮れて、酒を飲みまくっている訳ではあるまい。…いや、普通にあり得る。オリジナル1号だし。
そう納得したダークネス卿はブラスト・ドアを開け、艦橋へと入っていった。
―――ブリリアンス駐地球大使館・執務室。
「よしよし、いいぞ、いいぞ…!」
一方その頃、サングラスを掛けた黒髪の美女―――リンガルこと2号は、絶賛トランプ・タワーを建築していた。無論、仕事が全て終わったからやっている。
「上着をッ、ぬ、脱いでてよかった…!」
執務机で行っている2号は、背広―――スーツの上着を脱いでいる。更にネクタイを緩めていることから、暑さ対策をしてトランプ・タワーを建築しているのだ。
なお、エアコンは正常に稼働中。涼しい。
建築状況だが、現在は五段目。つまり、頂点を建築中である。最後の二枚となるトランプをそれぞれの手で持ち、最後の仕上げに取りかかろうとしているのだ。
「これで失敗したら、記念すべき10回目を更新してしまう。な、なんとしてでも完成を…!」
うっかり力加減をミスったり。
くしゃみをした結果、風圧で崩れてしまったり。
しかし、それは過去の事。四段目まで出来上がり、現在は記念すべきラストを飾ろうとしている。今日この時、遂に完成が訪れるのだ。
2号は歓喜の震えを殺し、慎重に慎重を重ね、最後の二枚がトランプ・タワーの最上階に乗った。
「…よしよし、いい子だ」
階下が倒れる気配は無い。素晴らしい。
後は、この手を離せば出来上がり。睡眠時間を過ぎること5時間、既に夜中だ。眠すぎだが、エナドリ5本を飲んだおかげ様で、おかしいくらい頭はスッキリしている。目の隈はスッキリしていないが。
「…フフ」
口
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