暁 〜小説投稿サイト〜
現実世界は理不尽に満ちている!
第70話「え、3号が死んだ?何故??」「よしよし、いい子だ」
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うか、と愉しげな笑みを送るダークネス卿。
 高笑いまでしだした彼女へ、それと、とスーパー戦術ドロイドは言葉を紡いだ。

 「宰相―――スラクル・ブリリアンス様ヨリ、通信ガ入ッテオリマス」

 瞬間、彼女は高笑いを止め、視線をスーパー戦術ドロイドへ投げた。

 「スラクルから?」

 いったい何用だろうかと考えるダークネス卿へ、スーパー戦術ドロイド―――カラー二将軍は気遣う。

 「デハ、私ハ艦橋二戻リマス」

 あぁ、と頷くダークネス卿。1人にしてくれ、が込められた頷き。
 それを瞬時に理解したカラー二将軍は踵を返し、この部屋と隣接している艦橋へと向かった。
 
 カラーニ将軍が入ったとほぼ同時、両開きのブラストドアがこの部屋と艦橋を区切った。

 「……」

 ダークネス卿がホロテーブルへ向き直ったと同時に、スラクルがホログラム姿となって現れる。

 「何用だ、スラクル」

 仁王立ちし笑みを浮かべるダークネス卿へ、常に微笑みを浮かべているスラクルが告げる。

 『残念なお知らせです』

 どこか沈んだ、悲しげに満ちた声音。一筋の涙まで流していた。
 何だ、どうしたんだ。いったい何があったんだ。珍しく人を心配しているダークネス卿。

 そんな彼女に、スラクルはポツポツと通信を入れた理由を述べた。

 「ラウラ―――3号が、お亡くなりになりました」

 「…は?」
 
 ダークネス卿は絶句せざる得なかった。
 え、アイツが?3号が死んだ?何故??

 『《シュトラバーゼ》で、ガトランティス兵によって射殺されたのです』

 スラクルは語る。
 〈ヤマト〉から定期便に乗り込む筈だった3号は、《蘇生体》と呼ばれるガトランティスの手の者によって拉致。地球の将兵が救助に駆けつけた時には、見るに耐えない姿となっていたという。
 3号は、既にこの世を去っている。
 
 『発見場所は、遺跡でした。何故ガトランティスがその場所へ拉致したのかは、今も判明しておりません。そして残念ながら、遺体は既にこの世には存在しません。《シュトラバーゼ》が突如として崩壊した為です。原因は不明』

 崩壊の原因はなんであれ、と彼女は言い放つ。

 『ガトランティスは、3号を…殺した!』

 拳を握りしめ、怒りに震えるスラクル。

 「……」

 それを、ダークネス卿はただ見つめていた。無表情となって。
 3号、か。アイツとの付き合いは短かった。”分身体”では唯一仕事を持たず、いつも自由人。ブラブラと旅行する、それがアイツの―――3号の行動原理だった。

 そんな奴が、死んだのか。

 しかし、私は思うのだ。それがどうした、と。
 いや正直、そこまで想い入れが深い訳ではない。
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