第69話「惑星の崩壊と運命を共にしてください」
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この日、白銀のエターナルストーム級が”門”の前にて静止していた。その理由は、これから行われる―――テストの為である。
白銀のエタナール級はブリリアンス艦では最大級の大きさを誇る戦艦であり、ブリリアンスの頂点に君臨する女ギルド長―――スヴェート・ブリリアンスの座乗艦でもあった。
その艦の名は、〈スヴェートT世〉である。
〈スヴェートT世〉の周囲には、漆黒の楔型戦闘艦20隻。その正体は改アクラメータ級戦闘航宙艦で、中央に位置する〈スヴェートT世〉の護衛する任に就いている。
そう。
中央の戦艦には、護衛すべき人物が乗っているのだ。
「システム衛星トリンク開始、間モナク《天の川銀河》方面ノ亜空間ゲートガ開キマス」
「…フッ」
〈スヴェートT世〉艦橋の司令部中央では、ブリリアンスの頂点に君臨するおb―――うら若き美女がキャプテン・シートに身を預け、ガラス製のグラスに注いだ美酒を口に含む。
「亜空間ゲート、か」
それを優雅に持ちながら、おb―――うら若き美女スヴェートは亜空間ゲートについて追憶した。
亜空間ゲート。
超空間ネットワークを応用した亜空間回廊への出入り口となる施設。これを使用すると、通常のワープよりも遥かに長距離を跳躍できる。
ゲートを使用するためには、跳躍する物体にゲートコントロールシステムを搭載し、システム衛星とリンクする必要がある。
ゲート間を繋ぐ亜空間回廊の中は、レーダー類が一切機能しないため、コントロールシステムの誘導に従って航行することになる。また、回廊内では通常のビーム兵器は霧散してしまい効果を得られないが、実体弾による攻撃は有効である。
ガミラスから「ゲシュタムの門」と呼称されるゲートは、宇宙中に点在しているのだ。
「その亜空間ゲートは今、目の前に存在する」
―――まぁ、目の前の亜空間ゲートは違うがな。
そう呟いたスヴェートは、一口ほど美酒を口に含んだ。
そう、目の前の亜空間ゲート。
実はブリリアンスによって設計されたブリリアンス製の亜空間ゲートで、先日建造が完了したばかりの代物なのだ。
スヴェートが此処にいるのは、「ちゃんと機能するか」のテストをする為である。
ふと、彼女は思う。
そういえばブリリアンス製の亜空間ゲート、アケーリアスの亜空間ゲートと似ているなと。
見た目だけではないのだ。
思えば、内部もそうだった。「初、アケーリアスの亜空間ゲートを探検!」の時、ブリリアンス製の亜空間ゲートと似ていた。
何か関連があるのかと、今でも思う。
まぁ、別に害がある訳ではない。気にすることはないだろう。
当時はそう決めていたのだが…。
「…
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