第67話
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知りません!かくいう、私も!
「奪い、憎み、殺し合う」
確かに殺し合うよな、人間。
「この宇宙の調和を乱す、人という混沌」
知らんがな、調和など。
乱すのなら、「ルール」を制定していないアケーリアスが悪い。
「待っていたぞ」
教授は古代に告げる。
あれ、声音変化したか?
「お前は、誰だ?」
緊張の色を浮かべる古代。気持ちは分かる。イケオジな声音に変化したのだから。…いや違和感あるなこれ、明らかに教授の声音ではない。
もしや教授、憑依されているのか?
「我が名はズォーダー、愛を知る者だ」
どうやら、そのようだ。
それにしても、愛を知るもの、か。教祖様だろうか。
にしても、ドヤ顔で名乗ることはあるまいて。そんなに自慢したかったのだろうか。ズォーダーっという男は。
「破壊、革命、戦争。どの文明も、必ずこうなる運命となる」
確かに、アルポ銀河でもそういった事が起きたな。全て鎮圧したが。
「そして無益な繰り返しの末に、決定的な過ちを犯して自滅する」
無論、二度と鎮圧するような事が発生しないよう、管理は怠らない。自滅なんぞするものか。分かったように語りやがって。
女神テレサや、スノウが属する連邦の未来予測装置じゃないのだから。
「嗤うしかあるまい。国の為に、家族の為に、信念の為に。…フフ」
酷い奴だ。
心臓を捧げる人間を嗤うとは。
「愛故に奪い合い、殺し合う人間の無惨さは見るに耐えない」
その通りだ。
愛故に、1人の男を取り合う女達が奪い合うのは見るに耐えない。ヤンデレ属性と呼ばれる種族だって実在するのだぞ、堪ったもんじゃない。
「我々の真実の愛に包まれてこそ、人間は真の幸福と安寧が得られる」
分かるぞ。
ヤンデレ属性と呼ばれる女性は、その通り過ぎる。幸福と安寧は自分だけしか出来ないと、信じてやまないのだ。
「我らはガトランティス。創られし命である」
「創られた、命…?!」
ふむ………は!?
え、何、ガトランティスだと!?憑依存在は、ガトランティスだと!?
これは驚いた。ガトランティスは特定の人間に憑依可能であるとは…。
にしも、戦闘国家が愛を語るか………是非とも嗤いたい。バレるからしないが。
「最も、我々を創造した文明は既に無い。《ガトランティス》と呼び、蔑んだ者達は1人残らず死に絶えた」
その口ぶりに、古代が反応した。
「滅ぼしたのか?」
私も反応した。声を出さずとも反応した。
危険じゃないか、親である創造主を殺すなんて。
何をしてるんだ、ガトランティスの創造主。そういった兆しがあれば、直ぐに
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