第63話「まるで墓場だな」
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アクラメータ級戦闘航宙艦。支援船の【DH全能支援船】の他に、アクラメータ級の後継艦をも組み込む。
派遣する艦艇数は、千の桁。
なんだったら艦ではないが、スターダスト計画の資材を転用した自律防衛システム―――無人戦闘衛星12個が完成次第、地球に無料で提供する予定だってある。お金は要らんぞ、その代わり転生者と自称している死刑囚を所望する。我ながら、良心的で素晴らしいと思う。
地球の為だ、出し惜しみするつもりは無い。
「了解した。地球連邦には、話を通しておく」
喜んでと、2号は笑みを浮かべると共に頷く。ギルド長は笑みを返した時、ふと思い出す。
「女神テレサがいるテレザート星へ艦隊を派遣しようと考えているんだが、お前はどう思う?」
それに対して、2号は目を見開く。テレサをこの目で見たいの一心で艦隊を派遣するとは思ってはいたが、まさか本当に派遣する考えがあったとは…。
2号は改めて、女神テレサについて思い起こした。文明の極致として精神力を物理的な力に変換可能になったテレザート人が、肉体を捨て去り一つに結集した集合知的存在。通常世界よりも更に高次元の世界にいる為、未来をも見通せる存在。それが、彼女だ。
「その行動、未来を変えてしまわないか?」
「大丈夫だ、問題ない」
何が大丈夫で問題ないのだろうか。如何に自分がオリジナルより”コピーアンドロイド”と称されているとはいえ、思考が全て同じという訳ではない。少し心配だ。
そんな2号に対し、ギルド長は照れたように訳を話す。
「実は私、テレサのメッセージを受け取ったんだ」
「…え、は?…ふぁ!?」
それは、あまりにも驚愕してしまう程の内容であった。え、幻を見たのか。確かその幻はメッセンジャー、それは啓示の際に故人をメッセンジャーにする…えぇ?!。2号は絶句した。
「いやぁ、80年ぶりに亡き姉を見たよ」
聞くところ、ギルド長の姉はこう言っていたそうだ。―――我が妹よ、女神テレサの姿を写真で収めるのだ、手段は問わないぞ。
それは、なんて、なんて…!
「いやそれ意味ある??」
なんて、訳が分からないメッセージなのだろうか。とても重要性を感じさせないのだが。ツッコミをしてしまう自分は悪くないだろう。
「あるらしいぞ。ゴホン!―――テレサを見たかったら直ぐ見れる、とな」
「えぇ…??」
こんな時どんな顔をすればよいのだろう、2号は困惑した。オリジナルの思考趣味etc…がコピーされているとはいえ、流石の自分でさえ困惑してしまう。さぞや、オリジナルの娘―――スラクルも自分と同じ反応をしただろう。
「そうと決まれば早速行動に移さねば!」
「い
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