第61話「ガトランティス新鋭戦艦の桁、間違ってるだろ!なんだこの数は!?」
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や波打つ様な髪形が特徴的だ。
「紛い物の恒星を、頼みとする星か」
そう口にしたメーザーに、オペレーターは返答する。
「特殊な楕円軌道のため黄道面から大きく外れておりますが、紛い物の恒星が生物の活動を保証しています」
そうか、と頷く彼に、オペレーターはコンソールへと向き直った。その直後、索敵手は報告する。
「メーザー提督。地球の戦艦―――〈ヤマト〉と思われる、エネルギー反応を探知いたしました。いかがいたしますか?」
メーザーは、索敵手へ視線を向けた。
「……捨て置け。大帝の断は決まっている」
「はっ」
索敵手は、オペレーターと同じくコンソールへと向き直った。索敵手を一瞥したメーザーは、思考する。〈ヤマト〉へ艦隊の一部を割き撃滅する手もあるが、彼は大帝より命令された任務を優先させることにした。星ごと消えて無くなる存在に、構う必要は無いのだから…。
「ありがたくも、《レギオネル・カノーネ》の使用が許可された。準備を急げ、大帝のご命令は絶対である」
メーザーは第八機動艦隊の全艦に伝えると、改めて第十一惑星を眺めた。
「最果ての星を照らす紛い物の太陽、…見納めだな」
カラクルム級のワープアウトは、未だ終わることは無かった。
―――ブリリアンス駐地球大使館・会議室。
ブリリアンス大使館に存在する内の一つ―――その会議室には、2人の女性と生体アンドロイドがいた。
1人は、ギルド長スヴェート。ギルド長は実際にいる訳ではなく、ホログラム姿となってこの部屋にいるのだ。
1人は、ブリリアンス大使―――ラウラこと2号。
そして最後は、機器操作を担当する生体アンドロイド。
彼女らは、ステルス型の偵察フリゲートより送られる映像通信を観ている最中である。
「現在までに出現する敵艦の総数、一万五千隻を突破。全て、ガトランティス新鋭戦艦と認められます」
漆黒のコスチュームを着用している、生体アンドロイドの報告が響く。レーダーなどで得られた情報が、この会議室へとリレーされているのだ。
「……問題は、敵が何を目的としているかだな」
「……だな」
第十一惑星に出現した敵艦隊の展開を、ギルド長と2号は凝視する。新たに出現した敵艦群が、第十一番惑星に攻撃を仕掛けてくる様子は無かった。
あの戦力の展開から察するに、どうやら〈ヤマト〉を脅威としていないようだ。
「……それにしても、艦同士の間が詰まった隊形だな」
「そうだな。何かあれば衝突事故を起こしそうなくらいに、だ」
立体表図に隣接して表示されたウィンドウに映された、偵察フリゲートから超望遠撮影された敵艦隊の姿を眺めている2人
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