第60話「思い知ったか、ガトランティス!」
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強力な爆弾が搭載出来るよう設計された自律式のドロイドファイターである―――ハイエナ級ボマーは、ヴァルチャー級を元に開発された重装甲の爆撃機だ。
船体中央には2つの頭部ユニットが位置し、このうち右側のユニットには中央処理装置が収められ、赤色に輝くフォトレセプターが備わっている。
対空砲火を浴びせるナスカ級へ、ハイエナ級は肉薄すると牙を向いた。射程に入り、照準が定まったのだ。爆弾を投下し魚雷が発射されると、ナスカ級へ次々と命中していく。
それに留まらず、一部のヴァルチャー級はナスカ級の推進機関に回り込むとミサイルを発射した。
そして、ナスカ級は連鎖爆発を引き起こすと、轟沈していった。
「全ナスカ級、撃沈ヲ確認」
全てのナスカ級を沈めた編隊は帰投することなく爆撃を続行する中、コマンダーは艦隊を動かす。
「全艦、前進」
その場から一?も動かなかった〈アラレス〉率いる艦隊は、主砲の射程圏内に入るため前進を開始した。やがて射程圏内に入ると、主砲発射の命令が下される。
「撃チカタ始メ!」
瞬間、ブリリアンス艦から連装レーザー砲が斉射され、次々と対艦ミサイルが発射された。ガトランティス艦からも砲撃がなされるが、どこか砲火の命中度が先程より落ちていた。それに、隊形が乱れているようだ。
「敵旗艦ヲ沈メタノカナ」
であれば、コマンダーとしてはアルポ銀河まで向かいところだが、2号より与えれた「蹴散らせ」と命じられている。
ならば、このまま殲滅しよう。捕虜なんぞ要らん、ガトランティス人は死ぬべしである。
「ギルド長に褒メテモラウンダ」
ワクワクしているコマンダーのもとに、オペレーターのB1バトルドロイドより報告が入る。
「敵艦、全テ撃沈。味方艦隊ノ被害、アリマセン」
その報告に何回も頷くコマンダーが、喜びの舞をしようとした時だった。B1バトルドロイドより、報告が上がる。
「前方にワープアウトスル模様デス、艦艇数ハ6隻」
「目標、通常空間二ワープアウト」
キャプテン・シートから立ち上がり、スクリーンに視線をやったその刹那、”それ”は現れた。大地と白色の氷海・浮雲が人工太陽の輝きに照らされている―――第十一惑星を尻目に、虚空を裂き何重にも重なった青白い三角形が回転する波動の回転軸から、全体が暗緑色に塗装された物体が出現する。
十字のシルエットを特徴づけるのは、艦の左右に延びる翼状の突起部。それは、潜水艦の安定翼のようにも見えた。
一対の安定翼らしきものを備えている他、艦底部にはT字の構造物4つが一列に並ぶ。
甲板には聳え立つ独特な艦橋があり、固定の艦橋砲塔を三層からなる三連装が重なっていた。
”それ”は第
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