第七百六十四話 悪より嫌なものその一
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悪より嫌なもの
セーラはダン達と餓鬼について話した後でだった、お茶とスイーツを楽しんでからだった。家に帰った後で。
宮殿のエウロパ風の庭園を歩きつつ供をしているラメダスとベッキーに話した。
「一つ思うことは」
「何でしょうか」
「一体」
「はい、人はです」
まさにというのだった。
「堕ちますと」
「その心がですね」
「そうなればですね」
「餓鬼になりますね」
「その時は」
「堕ちるにも程度があり」
庭の薔薇達を観つつさらに話した。
「そしてです」
「人の床を落ちると」
「その時はですね」
「その餓鬼になります」
そうだというのだ。
「そしてそうなれば」
「容易に上がれないですね」
「人に戻れないですね」
「そもそもそこまで堕ちるなら」
「そもそもが駄目ですね」
「自分はこの世で一番偉いと思っていても」
それでもとだ、庭の薔薇達を観つつ話した。
「違っていて」
「人としてですね」
「最低と言ってもまだ足りない」
「そこまで堕ちていますね」
「餓鬼というものは」
「餓鬼はです」
まさにというのだ。
「私もなりたくありません」
「誰もがですね」
「そう思う存在ですね」
「皆様と同じです」
「左様ですね」
「誰もがですね」
「はい、反面教師になるしかです」
餓鬼はというのだ。
「意味がないもので常にです」
「餓えと渇きにですね」
「苦しめられ」
「そしてですね」
「それと共にですね」
「寄生虫にもなので」
そちらからも苦しめられるのでというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「なりたくはないですね」
「ですから」
そうなるからだというのだ。
「私は常にです」
「お心をですね」
「確かにされていますね」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「人である様にです」
「されていますね」
「人を」
「はい、そして」
それにというのだ。
「修行もです」
「されていますね」
「いつも」
「左様ですね」
「信仰を忘れず」
「そうしています」
まさにというのだ。
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